ウィーン・フォルクスオーパー 「メリー・ウィドウ」
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2012年5月25日(金) 18:30  東京文化会館 大ホール
 
 

レハール:メリー・ウィドウ Die lustige Witwe

第1幕

(休憩25分)

第2幕

指揮:エンリコ・ドヴィコ
演出・美術:マルコ・アルトゥーロ・マレッリ
演出補:エンリコ・デ・フェオ
衣裳:ダグマール・ニーフィント
振付:レナート・ツァネラ
合唱指揮:トーマス・ベトヒャー

ミルコ・ツェータ:クルト・シュライプマイヤー
ヴァランシェンヌ:マルティナ・ドラーク
ハンナ・グラヴァリ:アレクサンドラ・ラインブレヒト
ダニロ・ダニロヴィッチ:マルコ・ドィ・サビア
カミーユ・ド・ロション:ヴィンセント・シルマッハー
カスカーダ子爵:ミヒャエル・ハヴリチェク
ラウル・ド・サン・ブリオシュ:ロマン・マルティン
ほか

ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団
ウィーン・フォルクスオーパー合唱団
ウィーン国立バレエ団

 
 

 昨日から東京出張中。今回の出張の予定は夕方で終わったのですが、明日が休みの週なので、もう一泊して、コンサートに行くことにしました。

 この公演は当初行く予定はなかったのですが、「ぴあ」の割引チケットの抽選販売に申し込んだところ、見事に当たってしまい、行くことになりました。
 「ウインナーシート」という名前で、S席(\39000)相当のチケットが低料金で手に入り、「ウィーン国立バレエ」の招待券まで付いてくるというもので、大変お得でした。残念ながらバレエには行くことができず、招待券を無駄にしてしまいましたが、良い席が安く手に入って良かったです。

 昨年秋の「古事記」以来の東京文化会館です。さすがに東京。外国人も多く、上品そうなご婦人方が多数おられ、田舎者はロビーにいるだけでわくわくしてしまいます。

 ステージは、後方にパリ俯瞰するような景色が描かれ、シンプルなセットが出入りするだけですが、華やかな雰囲気が表現されていて十分でした。

 ダブルキャスト、トリプルキャストの出演者の中で、今日の出演者がどうなのかは比較しようがありませんが、良かったのではないでしょうか。
 ちょっと太目のハンナではありましたが、ヴィリアの歌もうまく歌ってくれました。個人的にはヴァランシェンヌ役が良かったです。

 新潟と違って、オペラの常連さんが多いようで、ポイントごとにタイミング良くブラボーの声が上がったり、手拍子されたり。慣れた人が多そうなのは、さすがに東京と感服しました。

 オケの音は柔らかく、ビロードのような弦の音色は、ウィーンの香りが漂うようでした。心地よいワルツの調べにうっとりとし、つかの間の幸福感を味わいました。

 こういう贅沢はめったにできませんが、たまには非日常を味わうことも大切と思います。休憩時間にワインを飲んでおられる高貴な方々を横目に、自販機のペットボトルを飲んでいる私は、やっぱり心が貧しいんだなあと実感してしまいました。
 

(客席:1階28−20、ウィンナーシート:20000円)