ラ・フォル・ジュルネ新潟2011 プレ公演
031 新潟室内合奏団&奥村和雄
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2011年5月3日(火) 14:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
演奏:新潟室内合奏団
指揮:本多優之
ヴァイオリン:奥村和雄
 


ケルビーニ:「メデア」序曲

ベートーヴェン:ロマンス第2番 ヘ長調 op. 50

(休憩15分)

ベートーヴェン:「プロメテウスの創造物」より(抜粋)
          序曲・序奏・第1、2、3、8、10、16番

(アンコール:追悼演奏)
モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス

 
 

 GWも後半になり、新潟市周辺では田植えが行われています。LFJ新潟プレ公演も今日で3日目となりました。りゅーとぴあ前の池には色とりどりのチューリップの花の浮島が浮かべられ、祝祭気分を盛り上げていました。

 1時過ぎにりゅーとぴあに行くと、日曜日の新潟交響楽団のときのような長い行列はできておらず、まだ数メートルというところでした。列に並んで開場を待ち、日曜日と同じ席を確保しました。
 
 その後交流ステージに行き、クラリネット五重奏を楽しみました。演奏はアンサンブル・ベヴィトーレ。甘くとろけるようなクラリネットの音が高い天井のロビーにこだまし、良い音で響いていました。リーダーの高橋さんの進行で、ピアノソナタ「悲愴」の第2楽章と弦楽五重奏曲の2曲が演奏されました。息の合ったすばらしいアンサンブルにうっとりしました。

 ホールに戻るといよいよ開演です。チューニングが終わって、演奏開始かと思ったのですが、「にいがた観光親善大使」の長谷川京子さんが登場して、司会進行されました。さすがに美しい方ですね。はじめは司会など不要と思いましたが、美女のお姿を拝むことができましたし、指揮の本多さんの分かりやすい解説があって良かったです。

 最初の序曲から新潟室内合奏団はすばらしい演奏を聴かせてくれました。アンサンブルの美しさは新潟随一じゃないでしょうか。ちなみに、編成は弦5部が6−5−4−4−2でした。ヴァイオリンの奥村先生も第1ヴァイオリンの第2プルトで弾いておられました。

 続いて奥村先生のソロで、ロマンス第2番。新潟ヴァイオリン界の巨匠ですから、どっしりと演奏されるかと思いましたが、いぶし銀のような中・低音と繊細な高音が美しかったです。

 休憩後は「プロメテウスの創造物」抜粋が演奏されましたが、これまた見事な演奏でした。序曲以外は聴く機会がなかったので、聴けて良かったです。途中意識レベルが下がってしまいましたが、ティンパニの連打に我に返りました。迫力ある演奏で、音もきれいでした。曲も演奏も楽しめました。

 アンコールは震災犠牲者を追悼するアヴェ・ヴェルム・コルプスが弦楽だけで演奏されました。しっとりと胸に響き、演奏が終わって拍手が起こるまでの数秒間の静寂は良かったです。すばらしい演奏にすばらしい聴衆でした。

 ラ・フォル・ジュルネはひとつひとつの公演時間が短いのが特徴ですが、今日のコンサートは休憩もあって、フルコンサートと言って良いボリュームでした。新潟室内合奏団の質の高さに改めて驚きました。
 また、日曜日は奥村愛さんの演奏でロマンス第1番。そして今日はお父様の演奏でロマンス第2番というのも面白かったです。高音域の美しさはお二人とも良く似ているように感じました。

 新潟室内合奏団は、5月14日(土)に、音楽文化会館で第61回定期演奏会を開催します。ベートーヴェンの「田園」その他が演奏されます。小編成での「田園」がどんな演奏になるのか期待が持てそうですね。

 車に戻り、TVをつけたら、NHKでアルビレックスのホームでの初勝利を伝えていました。気分良く家路につきました。

 音楽漬けの生活が続いていますが、本番はまだ先。聴く方も体力を維持せねばなりません。
 

(客席:2階C2−9、全席自由:1500円)