新潟市民芸術文化会館開館記念事業として、4夜に渡ってゲルギエフ/キーロフのコンサートが開催されました。こんな地方都市で、興行的に成功するのかと心配していたのですが、何とか乗り切れたようです。
12月1日が第1夜で、これは来日初公演でしたが、東京出張中であり、聴くことはできませんでした。2日はコンサート予定はなく、リハーサルに励んでいたのでしょうか。
さて、3日は第2夜です。新潟公演は「チャイコフスキーとロシアの偉大な作曲家たち」という副題が付けられており、オールロシア物です。
東京からの帰りを早め、会場に何とかたどり着きました。客席は少し空席がありますが、まずまず入ってくれて安心しました。席は2階中央のベストポジション。斜め前には新潟市長御一行がおられました。
NHKの収録があり、各所にテレビカメラ、録音用マイクが配置されていました。18時45分開演のはずでしたが、19時を過ぎて漸く開演になりました。ゲルギエフのホテルからの到着が遅れたためらしいと後日噂を聞きました。
さて、ロメオとジュリエット。キーロフの技量を見せつけるにはいい選曲でした。厚い低弦に支えられながらブラスが咆哮します。強奏時の音量はすさまじいですが、決してうるさくなりません。それでいて弱奏時も美しいです。やっぱりこれがゲルギエフ/キーロフだ!と3年前東京芸術劇場で初めて聴いたときの感動を思い出しました。
2曲目はブルネロの好演もあってブラボーの嵐。アンコールにも答えてくれました。
さて、後半はシェエラザード。会場には演奏を終えたブルネロもみえ、サインの要求に応えていました。ダイナミックかつロマンティックな演奏。ソロのコンサートマスターも好演でした。
こういうわかりやすい曲は感情移入もできて感動しやすいですね。この曲は芸術性がどうこう言う前に、思いっきりせつなく、色彩豊かに演奏してもらいたいですが、この点申し分なかったです。
新潟での3公演を聴きましたが、この日が一番出来が良かったのではないかと思います。テレビ撮りも入って気合いが入っていたのかな。
アンコールも名曲のパレードで、これまた名演でした。幸せな気分で家路につくことができました。テレビ放映が楽しみです。
蛇足ですが、花束を渡すタイミングが悪いですね。また、職員が制服姿で渡すのは白けませんか? 東京並にきれいなお姉さんが席まで案内してくれて、いい時代になったものですね。でも、遅れてきた人の案内のタイミングがちょっと悪いかな。
(客席:2階C5-15、S席:¥12000)
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