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2026年の年が明け、新年最初のコンサートを聴くことにしました。平日の夜ではありますが、開演時間が19時15分という絶妙の時間であり、終演は20時で入退場は自由、料金はチケットレスで500円という行きやすいコンサートです。
夜のコンサートは、通常19時開演か、18時30分の開演で、仕事があると行きにくいのですが、19時15分開演で、遅れても入場自由ということですと、一気に敷居が下がります。
これまでこのようなコンサートがなかったのが不思議なくらいであり、グッドジョブと言えましょう。料金も500円で、平日に開催され日頃行けない1コイン・コンサートの夜版といえましょうか。
ということで、仕事を早めに切り上げて、18時過ぎに職場を出ましたが、幸い渋滞もなく、余裕をもってコンサートに臨むことができました。
館内に入りますと、ちょうど開場時間でしたが、開場の列は正面ロビーから東ロビーへと長く伸び、東ロビーを一周して正面ロビー方向へ伸びており、客の多さに驚きました。
私もその列に並び、受付で500円を払って入場し、2階正面後方左端に空きを見つけて席を取りました。2階正面はびっしりで、2階サイドや1階後方、3階もかなり埋まり、集客の良さは予想以上でした。
チラシは白黒で地味で、大きく宣伝されたわけでもないのに、これだけの集客が得られるというのは、気軽に参加できるこのようなコンサートを設定した企画力の勝利でしょう。
主催者もこれほどの集客は予想しなかったようで、受付で配布されたプログラムがなくなってしまい、もらえなかった人たちには、急遽コピーされたプログラムを客席で配っていました。
開演時間となり、なんと男声でのアナウンスがありました。落ち着いた声で諸注意があり、出入り自由で、瞑想の時間を過ごしてもらうため、照明を暗くし、曲目紹介もせず、続けて演奏するので拍手も不要とのアナウンスがありました。
場内が暗転して、オルガンに青っぽい照明が控えめに当てられました。拍手のない中に静かに濱野さんが入場して席に着き、演奏が始まりました。
ヴィエルヌの「24の自由な形式の作品」よりの2曲で開演しました。1曲目は、第1番「前奏曲」です。暗いホールに、優しく穏やかなオルガンがゆったりと響き、ホールを幻想的な空気で満たしました。
2曲目は、第8番「憂鬱な牧歌」で、1曲目と同様の穏やかな音楽に心は癒やされ、まさに瞑想の世界へと誘われました。
3曲目は、ルフェーブル=ウェリーの《宗教的瞑想》の第7曲「人の声の合唱」です。少し明るく、可愛らしさを感じさせる音楽で、鳥の鳴き声のようなサウンドが心地良く感じられました。
4曲目は、おなじみのサン=サーンスの「動物の謝肉祭」からの「白鳥」でしたが、優雅に湖面を泳ぐ白鳥という印象ではなく、少しせわしなく感じました。
5曲目は、フランクの「幻想曲」です。これまでの穏やかな音楽から一転して、力強く低音を響かせ、その後は多彩な音色で魅了し、しっとりと、静かに曲が終わりました。長大な曲であり、今日のコンサートの中では、一番聴き応えがありました。
6曲目は、バッハの「G線上のアリア」でしたが、この曲に持つイメージとは少しずれて、少し明るめに、醒めた印象を受けました。
7曲目は、同じくバッハの「小フーガ ト短調」です。これまで聴いてきたこの曲の印象とはかなり異なり、暗さや重苦しさは全くなく、明るく爽やかな印象でした。
最後は、デュプレの「行列と連祷」です。優しく、穏やかに始まり、その後はメランコリックに音楽が流れ、次第に力を増していきました。明るく、絢爛豪華に、華やかにオルガンが鳴り響いて高揚させ、瞑想の時間から現実へと引き戻してくれて、コンサートは終演となりました。
場内が明るくなって、濱野さんに大きな拍手が贈られ、カーテンコールがありましたが、アンコールはなく、落ち着いた男声の終了のアナウンスとともに終演となりました。
新年最初のコンサートとして、このような心を癒やしてくれるような音楽を聴けて良かったです。最後は明るく盛り上げて終わりましたが、真っ暗なホールで、静かな音楽とともに瞑想の時間を過ごすことができました。
休憩なしの45分間のコンサートでしたが、長すぎることもなく、これも週末の疲れた心身にはちょうど良いと思いました。
19時15分という絶妙な開演時間で、出入り自由というのもありがたく、仕事を終えてからも行きやすくて、ありがたく感じました。
これからもこのようなコンサートを企画していただきたいと思います。できるならば、昼間に行われていている1コイン・コンサートを夜にもやってもらえると良いですね。
(客席:2階C5-3、チケットレス:¥500) |