第3回 風の冷たさが心にしみる秋

Update 97/10/13/Mon.



ズンドコメカニック「ケミカル用品編」



さあ!今回は皆さんのバイク整備に切っては切れない関係にある「ケミカル用品」を紹介しましょう。バイク用品屋さんに行きますと、とてもたくさんのケミカル用品が陳列されており、どれを選んだら良いのか分からない状態の方も多いと思います。そこで色々なパターンに即したケミカル用品を紹介してみたいと思います。






潤滑系


トラブルパターン「ブレーキレバー(ペダル)等の戻りが悪い」

よく潤滑系のケミカル用品として「CRC・5−56」を挙げる方がおられます。しかしバイク関係の潤滑(特にレバーとかペダル)には同じCRC社の「グリースメイト」が良いのではないでしょうか。また、もし用意できなければ、一時的な応急処置としてエンジンオイルを使用してみてはどうでしょうか。ツーリング先のトラブルの場合には有効です。

★「CRC・5−56」は万能!?

ではなぜ「CRC・5−56」をやめた方が良いのかといいますと、「CRC・5−56」はもともとミシン等の精密機械の潤滑と防サビを目的として作られているケミカル用品だからです。そして、「CRC・5−56」は非常に揮発性が高いです。ブレーキレバーにかければ「一時的に」動きは良くなりますが、またすぐに元の状態に戻ってしまいます。 特に私の経験上、「CRC・5−56」は潤滑よりも防サビとしてよく使用します。フロントフォークにサビが浮いて、サビ取り剤でサビを取ります。しかしそのままにしておきますと、サビ取り剤で金属の表面を剥いだわけですからスグにまたサビが浮いてしまいます。そこで「CRC・5−56」を表面に塗って皮膜を作り、サビを防ぐという使い方をしたりします。

「ホイールシャフト等の潤滑をさせたい」

ホイールシャフトやベアリング等の過酷な状態におかれる部品の潤滑には、よくチューブに入って売られている「グリス」が良いでしょう。「グリス」には「クロームモリブデン系」と「シリコン系」とがあります。高温にさらされる部品には「シリコン系」、それ以外は「クロ・モリ系」がよろしいでしょう。しかし「シリコン系」を扱っている店は非常に少なく、値段も高いです。

★「グリス」の意外な使用方法

「グリス」は潤滑だけに使用されると思われがちですが、ブレーキにもよく使用されます。「えっブレーキを潤滑されて大丈夫なの?」と思うかもしれません。もしブレーキをかけたときに「ブルブル」という振動や音が出るようになりましたら、ブレーキパッドの裏側(表に塗ったら死にます)に「シリコン系グリス」を塗りますと振動が止まる場合があります。試してみて下さい。また、いいバイク店では、ブレーキパッド交換の際にちゃんと裏側にグリスを塗っています。観察してみて下さい。

「チェーンの潤滑」

よくチェーンに普通のエンジンオイルを塗る方がおられます。しかしチェーンは常に回転状態にあります。エンジンオイルを塗っても遠心力でオイルが飛んでしまう場合があり、あまりオススメできません。また、飛び散ったオイルでホイールが汚れてしまう(ホイールの汚れの半分ぐらいは飛び散ったオイルとブレーキバッドのカスです)場合があります。そこで登場するのが「チェーンオイル」(各社色々な名称があります)というものです。普通のオイルとどう違うかと言いますと、オイルがキャラメル状になっており、スプロケの遠心力に耐えられる様になっています。ゼヒとも使って下さい。オススメです。




お掃除系


トラブルパターン 「サビを取りたい!!」

金属にこびりついたサビを取る場合は、「CRC・5−56」を吹きかけて、キズをつけていい部分はワイヤーブラシでゴシゴシとサビをこする、キズを付けたくない場所はウエスで丹念に磨く、それでも取れない場合は、「コンパウンド」(チューブに入っているものと缶に入っているものとがあります)を塗りつけます。しかし「コンパウンド」なら何でもよいというわけではなく、種類として「サビ取り用」と「研磨用」とがあります。キズを付けたくない場所にサビ取り用のモノを使用してしまいますとキズを付けてしまう場合があります。また、「コンパウンド」でサビを取ったあとは必ず「CRC・5−56」等で表面に皮膜を作っておかないと、またスグにサビが浮いてしまいます。

★「これはイイ!!」

どうしてもサビが取れないとお嘆きのかたは、ファクトリー・ミルウォーキーの「花咲かG」はいかがですか?¥3000と値段は張りますが、ほとんどのサビを撃退するコトができました。特に一年中湿気が高い北陸方面ではオススメです!!

「エンジンにこびりついたスラッジを取りたい」

よくエンジンにとかに得体の知れない汚いモノが付いていますよね。何かアスファルトのクズとか・・・そのときに効果を発揮するのが、ちょっと高いですけど「キャブクリーナー」です。えっキャブレターのケミカル用品じゃないの?と思われるかもしれませんが、金属に付いた汚れをよく落とすのですよ、これが。ただし調子に乗って塗装面やプラスチックに振りかけないで下さい。表面が変質したりペイントがはげます。また、メータパネルやちょっとしたモノの汚れやくすみには「ジッポーオイル」でも十分対応できます。結構使えますよ。また、洗車の時、エンジンのフィンや小さな隙間に挟まった汚れを落としたい場合には、泡状になった「エンジンクリーナー」(自動車用でOK!)を使用してみて下さい。ナカナカ良いです。エンジンだけでなくスポークやホイールにも使えますよ!

★「ジッポーオイルは万能!?」

たばこ吸っても吸わなくても「ジッポーオイル」をコンビニなんかで購入してみて下さい。多少の汚れでしたら落ちますよ(特に油系)。また、ハンドルのグリップを取り替えるとき、古いグリップが取れない場合があります。そんなときはよく「CRC−556」を吹けばよいといわれていますが、「ジッポーオイル」に比べると揮発性が弱く、ハンドルに油分が残ってしまい作業に手間取ることがあります。「ジッポーオイル」の場合は、まずハンドルに残ることがありません。楽です。(ただし火気厳禁というコトで・・・)

その他「コレはイイ!!」 「ネジ止め剤」

世の中便利なもので、振動なんかでネジが落ちないようにするためのケミカル用品があります。しかも、ちゃんとねじ回しでネジの取り外しが可能になっています。私はマフラーやエンジンのボルトに使用しています。

「スクリューロック」

ネジの頭をなめてしまった場合、普通はそのネジを破壊しますが、この「スクリューロック」をネジの頭に塗りますと、なんとなめてしまったネジでも回ってしまいます。不思議ですが重宝しています。

「パンク修理剤」

ツーリング先でパンクしてしまったら大変ですよね。そこで考え出されたケミカル用品に「パンク修理剤」というものがあります。小さな酸素ボンベみたいな形をしており、パンクしたタイヤに直接吹き込みますと、バンクで開いてしまった穴をふさぐと同時に空気も入れてくれるというすぐれモノです。「イザ!」というとき便利です。




「ケミカル用品とは何だ!?」実は私もよく分かりません。どうしてかと言いますと、どこからどこまでケミカル用品なのかきっぱりとしたラインが無いのです。エンジンオイルもケミカル用品かもしれませんし・・・と、いうことで次回はPART2として「ケミカル用品はまだ続く・・・」です。



第1回 ご挨拶 バイクと工具
第2回 ドライバーについて 




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