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フィリピン活動記:
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観光ガイド: バタネス

バタネス州 バタン諸島

フィリピンの最北端に位置するバタネスはエコツーリズムの宝庫です。ここではバタネスの観光情報を提供します。


  • バタネスの概要
  • バタネスへの行き方
  • バスコの歩き方
  • バタン島のみどころ
  • サブタン島のみどころ
  • その他のみどころ
  • ストーンハウス
  • ココナッツクラブ
  • バタネスで見つけた異文化
  • バスコのホテル

  • ※ 訪問日:2005年7月29日〜2005年8月1日


    バタネスの概要

    バタネス位置図 バタネスの位置:ルソン島カガヤン州アパリより北に約280km、フィリピン最北端に位置する。

    バタネス州はフィリピン最北の州であり、マニラより約860km、カガヤン州アパリより約280kmに位置する。台湾までは約190kmとルソン島よりも近い。面積209.3km2、人口約16,000人でともに国内最小の州である。州本島のバタン島(Batan Is.)、州最大の島イトバヤット島(Itbayat Is.)サブタン島(Sabtang Is.)、その他の島々を含めたバタン諸島からなっている。州都はバタン島バスコ(Basco)、人口は約6,000人である。
    民族は台湾の原住民がルートとなるイバタン族(Ivatan)が住んでいる。現地語はイバタン語であるが、タガログ語や英語もよく通じる。
    ルソン海峡に浮かぶバタン諸島は常に波が高く、また台風の通り道であることから、自然が作り上げた環境は壮大である。その自然環境ゆえにルソン島との交流が少なく、台湾の文化を含んだ独自文化が発達している。

    バタネス州 バタネス州:バタン島、イトバヤット島、サブタン島などの島々より構成される。

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    バタネスへの行き方

    バタネスへ向かうプロペラ機 バタネスへ向かうプロペラ機:マニラ〜トゥゲガラオ〜バスコを結ぶ。
    • マニラから
      • Asian Spirit
        マニラ国内線空港〜バスコ空港間を週4往復している(月水金土)。所要約2時間、使用機種はBAe ATP。乗客が多くすぐ満席になるので早めに予約すること!!

    • トゥゲガラオから
      • Asian Spirit
        トゥゲガラオ空港〜バスコ空港間を週3往復している(月水金)。所要50分、使用機種はBAe ATP。
      • ChemTrad
        トゥゲガラオ空港〜バスコ空港間をセスナ機で運航している。フライトスケジュールは無く、乗客が8人集まったら即フライトする。乗客が集まらなかった場合は運休となる。

    • ラワグから
      • ChemTrad
        ラワグ国際空港〜バスコ空港間をセスナ機で運航している。フライトスケジュールは無く、乗客が8人集まったら即フライトする。乗客が集まらなかった場合は運休となる。

    フライトスケジュールは頻繁に改正されます。最新のフライトスケジュールはAsian SpiritのWebサイトで確認してください。

    ※ 2005年8月現在、ルソン島北岸〜バタネス諸島を結ぶ定期客船はありません。


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    バスコの歩き方

    バスコ空港 バスコ空港:ストーンハウスを見立てた造り。太陽発電装置付。

    バスコに到着したらまずBatanes Eco-Cultural Tourism Cooperativeに向かおう。道を尋ねながら歩いていけば到着する。この組織はNGOで、マネージャーのJulietさんが旅行の世話をしてくれる。必ず訪問しよう。
    バスコの主な移動手段は徒歩。小さい街なので歩いてどこにでもいける。わずかながらトライシクルも走っている(P20)。州庁舎前のNational Roadを高台のほうに10分ほど歩くと灯台がある。ここからの眺めは絶景。バスコの街路にはバタネス・ツリーと呼ばれる木が植えられ、下水も整備されており、街並は美しい。散策していると、ルソンやビサヤとは違う雰囲気と文化に気づく。バタネスは非常に治安がよく、泥棒やぼったくりなどは皆無なので、安心して出歩いて大丈夫である。
    なお、バタネス全域において市場・マーケットは存在しないが、朝や夕方になると漁師が街角で魚を販売している。ここで魚を購入してホテルで調理してもらうこともできる。

    バタネス・ツリー バタネス・ツリー:街路に植えられている。

    バタネスは物価が高い。たとえばコーラ8ozはP10〜P11.50(ルソン島ではP8)、ミネラルウォーター500mlはP20(同P15)。これは物資のほとんどがマニラからの貨物船に頼っているからである。米ですらマニラから運んでいる。
    現地民イバタン族は男女ともに背が高く、美女、男前が多い。ぜひ確認してみよう。

    Batanes Eco-Cultural Tourism Cooperative

    2/F Dianong Hontomin’s Bldg. Kaychanarianan, Basco, Batanes
    Contact Person: Juliet P. Cataluna
    Cellphone:+63-9193695341


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    バタン島のみどころ

    バタン島バスコ、マハタオ(Mahatao)、イバナ(Ivana)、オユガン(Uyugan)はジープニーで結ばれており、移動には困らない。島各地を回るにはFXチャーター(ドライバー付/1日P1,500)を利用するのが便利である。

    • イリヤ山(Mt. Iriya)
      バタン島北に位置する標高1,517mの休火山。山登りを楽しむことができる。
    • ロックベイ(Rock Bay)
      海岸に様々な色の石が転がっている。海から石が運ばれてきたのだそうだ。
    • バスコ〜マハタオ間の道路の景色は、大岩と荒波。自然の作り上げた造形に圧倒される。途中ビューポイントがある。
    • マハタオより山の方に向かうと牧場地帯(Marlboro Farm)になる。静かで鳥の鳴き声しか聞こえない高台からの景色は壮大で、バタン島全体が見渡せる。
    • ホワイトビーチ(White Beach)
      イバナにある。大岩に囲まれた白い砂浜のビーチ。バスコより約40分。
    • バタネス最古のストーンハウス
      イバナにある、18世紀に作られたストーンハウス。珊瑚の石でできている。バスコより約40分。
    • ストーンハウスの廃墟群(Ruins of Songsong)
      オユガンにある、ストーンハウスの廃墟群。高波が襲ってゴーストバランガイとなったそうだ。バスコより約1時間。
    • 島のいたるところに戦時中の米軍の建物が残っているが、なんと家畜小屋として使われている。
    ビューポイント ビューポイント:台風や荒波などの自然の造形に圧巻。
    牧草地帯 牧草地帯:広がる草原、青い海、広い空。鳥の鳴き声(たまにヤギの鳴き声も)以外はなにも聞こえない。

    ホワイトビーチ ホワイトビーチ:バタネスは波が荒いため、泳げるところは限られている。
    ストーンハウスの廃墟 ストーンハウスの廃墟:海岸沿いにたたずむ誰も住まなくなったストーンハウス。

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    サブタン島のみどころ

    サブタン島(Sabtang Is.)はバタネスで最も美しい島と言われている。ココナッツクラブが特産品。
    バスコからの行き方は、バスコ〜イバナ港までジープニーに乗り、イバナ港〜サブタン港のボートに乗って渡ることができる。まずは、早朝5時バスコから南方面行きのジープニーに乗りイバナ港にて下車(P27/約40分)。イバナ港から午前6時発のボートに乗り込む(P30/約30分)。ボートの始発は午前6時だが波の状況によっては運休となり、その場合は午前8時発となる。帰りの便は不定期だがだいたいサブタン港午後2時半頃発。あらかじめ運行時間を確認しておいたほうがよい。なお、島には宿泊施設はない。公共交通機関もないため、移動にはバイクチャーター(ドライバー付/1日P800、半日P500)またはジープニーチャーター(料金未調査)を利用することになる。

    • ココナッツクラブ(Coconuts Crab)
      サブタン港近くのカンティーンで食べることができる。要予約。おすすめのカンティーンは港から見て一番右置くの店。なお、サブタン島ではココナッツクラブは1kgP450〜P500で取引されている。購入してホテルで調理してもらうことも可能。他にもロブスターやウニを食べることができる。
    • レモン
      サブタン島をはじめ、バタネス全域ではレモンが取れる。1個P2。カンティーンではP3でレモンジュースを作ってもらうことができる。
    • チャバヤン村(Chavayan)
      村すべての家がストーンハウスであり、イバタン族の昔ながらの生活と文化を今に伝える。サブタン港よりバイクチャーターで約30分。
    • サブタン港からバイクチャーターで約20分ほど北上すると白い砂浜のビーチにたどり着く。海の中は岩になっているので泳ぐには不向きであるが、綺麗な海水と景色は心を落ち着かせる。
    サブタン島へ渡るボート サブタン島へ渡るボート:バタネスにはバンカーは存在しない。このボートは旅客輸送の他、漁船も兼ねている。私が乗ったときは鰹の一本釣りをしていた。
    サブタン島のビーチ サブタン島のビーチ:サブタン島はバタネスで最も美しい島と言われている。白い砂浜が広がっている。

    ホワイトビーチ チャバヤン村:すべての家がストーンハウスでできているチャバヤン村は、昔ながらのイバタン族の生活を今に伝える。
    ストーンハウスの廃墟 サブタン島での食事:港近くのカンティーンではココナッツクラブが食べられる(写真左・要予約)。海を見ながら屋外でとる食事は格別。

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    その他のみどころ

    • イトバヤット島(Itbayat Is.)
      岩で囲まれれたビーチのない島。大自然の造形を堪能できる。バスコ港〜イトバヤット港間の定期フェリーで3時間。または、Pacific Air社がバスコ空港〜イトバヤット空港間をセスナ機で運航、フライトスケジュールは無く、乗客が8人集まったら即フライトする。所要10分。
    • アミアナン島(Amianan Is.)
      バタネス最北端の島。天気が良いと台湾が見える。

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    ストーンハウス

    ストーンハウス(Stone Houses)とは、現地民イバタン族の家のことでイバタンハウスとも呼ばれる。石造りの建物で壁の厚さは約1mもある。バタネス各地で見ることができる。


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    ココナッツクラブ

    バタネスを訪れたら必ず食べてみたいのがココナッツクラブ。現地語ではタトゥース(Tatus)。日本語ではヤシガニという。数が少なく、他ではめったにお目にかかることができない。陸上で生活をし、ヤドカリの仲間である。ココナッツの木を登ってココナッツを食べる。
    その味は珍味として知れ渡っている。ココナッツを切り裂く強力なはさみを持っているため、その肉はカニでありながら身がしまっていて魚のようである。カニ味噌は大量に入っており、またその味は濃く油がよく乗っている。この油はココナッツオイルの風味がする。やや土臭くクセがあるが一度食べたら忘れられない味となるであろう。

    ココナッツクラブ ココナッツクラブ:世界に知れ渡る珍味。カニ味噌がぎっしり詰まっている。一度食べたら忘れられない味
    カニ味噌 カニ味噌:ココナッツ風味の油がたくさん入ったカニ味噌は美味。

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    バタネスで見つけた異文化

    バタネスでは他のフィリピンでは見かけない独自文化を持っている。ルソンやビサヤでの生活に慣れた隊員にとっては驚きの連続である。その独自文化の一部を紹介しよう。

    • 市場がない
      現地民はもともと自給自足の生活をしていたから市場がないそうだ。
    • バンカーボートが1隻もない
      波が高いから?漁船も客船もみんな普通のボート。
    • 店の商品には値札がついている
      サリサリストアでさえ値札が付いている。安心して買い物ができる。商売のスタイルはフィリピン式ではなく台湾式なのだろう。驚くことに無人販売店もある。
    • 誰も立小便しない
      立小便に慣れてしまった男性隊員にとってはトイレを探すのにとても苦労するのである。

    その他、まだまだ気づく点があるはず。あとは実際に訪れてあなたの目で確認して欲しい。


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    バスコのホテル

    Batanes Resort Batanes Resort:コテージ。景色は最高。夜になると蛍が飛び交う。
    • Ivatan Lodge
      国営宿舎。低価格。レストランは付いていないので外食となる。Single Fan:P200〜
      TEL:098-542-1632
    • Shanedel's
      気さくなオーナーが旅行相談をしてくれる。レストランでは海を見ながら食事をできる。酒の種類が豊富。Single Fan:P250, Twin Fan:P500
      TEL:09204470737
    • Batanes Resort
      町外れにある美しいコテージ。部屋からは海と山と夕日を見ることができ、その眺めは最高。夜中になると蛍を見ることができる。
      Single Fan:P550, Single Aircon:P700, Twin Fan:P672, Twin Aircon:P900
      TEL:09182736964

    ※ 他にも宿泊施設は豊富にある。レストランもたくさんあるので困らない。

    ※ 2005年8月現在、携帯電話はSMARTとGLOBEが使える。使用範囲はバスコ全域、バタン島ほぼ全域、サブタン島一部。

    ※ バタネスはフィリピンのダイビングスポットの1つとされているが、残念ながらダイビングショップは無い。


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