松之山温泉兎口露天風呂 翠の湯 (十日町市・旧松之山町) A  (泉質A、浴室D、設備D、眺めA) 廃止

松之山町兎口 TEL:02559-6-2040(植木屋旅館) 営業時間:8:00-20:00 定休日:15日・末日、12-3月休業
泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物泉、69℃、掛け流し
タオル:なし サウナ:なし 露天:露天のみ 石鹸:なし シャンプー:なし 休憩所:なし 食堂:なし

場所:松之山温泉街のかなり手前(役場の辺り、国道353号の交差点)を右折し、細い道を上っていく。途中松之山小学校の立派な建物が見える。案内板に従って小道を進めば分かりやすい。いくつかある松之山温泉の源泉のうち兎口温泉と呼ばれるところである。この露天風呂を管理している植木屋旅館の源泉は、庚申の湯といい別であるが、混同されることが多い。庚申の湯は明治時代に掘られた植木屋旅館の源泉をさし、翠の湯は昭和51年に掘られた新しい源泉である。ここは町営の施設だが、植木屋旅館が管理委託されている。入浴客専用の駐車場があるのでそこに車を止める。旅館の横に風呂への通路があり、入浴専用の受付窓口がある。

料金:400円、タオルなし。

浴室:そのまま小道を数十メートル上っていくと小屋が見えるが、そこが脱衣所である。脱衣場は狭く、出た先はすぐ風呂である。右が男湯、左は女湯に分かれるが、混浴禁止と大きく掲示されている。設備的には脱衣小屋の前に、清涼飲料の自販機が1台あるのみ、簡単な木のベンチがあるだけで休憩設備はない。トイレは少し歩いた先にある。
 さて、風呂は3畳弱程度の木枠に囲まれた四角い浴槽。かなり熱めの湯がパイプから注がれている。浴槽の上にはテントみたいな簡単な屋根がある。風呂の周囲は岩で囲っているが、男湯のすぐ外がここへ来るまで通ってきた道なので、立ち上がれば外から丸見えである。ケロリンの黄色い洗い桶はあるが洗い場は全くないので、体を洗ったり洗髪したりできない。純粋に入浴を楽しもう。

泉質:湯は軽度白濁。浮遊物(湯の花)あり。源泉を濾過しないでそのまま注いでいるとのこと。飲泉用のコップが置いてあるので飲んでみると、塩辛く苦く、独特の石油臭いような臭気を有する。温泉街の湯とは若干臭いや味が違う。源泉名は、松之山温泉兎口1号井といい、ナトリウム・カルシウム-塩化物泉。源泉温度69℃。主な成分は、ナトリウムイオン3317mg/kg、カルシウムイオン5229.4mg/kg、カリウムイオン55.4mg/kg、塩素イオン8831mg/kg、硫酸イオン99mg/kg、炭酸イオン29.7mg/kg、炭酸水素イオン18.1mg/kg、フッ素イオン3mg/kg、メタ珪酸143.6mg/kg、メタ硼酸244.1mg/kgなど成分総計は14598mg/kgとリッチである。

コメント:8時の営業開始とともにの1番風呂で客は一人だけ。木立の中でウグイスのさえずりを聴きながらの入浴は爽快であった。帰り際に茨城からの夫婦がこられたので、新潟の温泉を紹介して帰途に就いた。温泉を愛する人向き。こういう素朴な温泉が私は好きだ。なお冬期間は休業となるのでご注意下さい。

附:NT21の「Dr近藤の温泉手帖」で紹介させていただきました。
  その後源泉が枯れ、新しい源泉を使用しているという。泉質が少し変わったらしいので注意。
  石油臭い独特の臭気が失われたとの噂も聞く。

*2013/3/31をもって廃止されました。

(No.117 1999/7/17,2002/8/21料金訂正、2013/5/6追記)

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