仲道郁代&仲道祐子 デュオコンサート
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2017年10月21日(土) 14:00  長岡リリックホール コンサートホール
 
ピアノ:仲道郁代、仲道祐子
 

モーツァルト:ピアノソナタ ハ長調 K.545 (グリーグ編 2台ピアノ版)
                       (T仲道祐子、U仲道郁代)

ラフマニノフ:前奏曲 嬰ハ短調 op.3-2 「鐘」 (仲道郁代)
ラフマニノフ:13の前奏曲 op.32 より 第12番 嬰ト長調  (仲道郁代)

シューマン:アベック変奏曲 op.1 (仲道郁代)

ラヴェル:ラ・ヴァルス(2台ピアノ版) (T仲道郁代、U仲道祐子)

(休憩15分)

ドビュッシー:小組曲 より
        第1曲 小舟にて、第2曲 行列、第3曲 メヌエット、第4曲 バレエ
                      (T仲道郁代、U仲道祐子)

ベートーヴェン:ピアノソナタ 第14番 嬰ハ短調 op.27-2 「月光」
                      (仲道祐子)

ホルスト:惑星 op.32 (2台ピアノ版) より 木星
                      (T仲道郁代、U仲道祐子)

(アンコール)
ラヴェル:マ・メール・ロワ 第5曲 妖精の園 (連弾)
 

 長岡市芸術文化振興財団主催でユニオンツール(株)協賛のユニオンツール・クラシックプログラムも今回で20回目だそうです。毎回仲道郁代さんが出演されており、ファンである私も以前に聴かせていただいたことがありました。
 このように、毎年仲道さんは長岡でコンサートをしているのに、新潟市にはたまにしか来られないのがさびしいです。新発田まで聴きに行ったこともありました。LFJ新潟2011のフィナーレを飾る「皇帝」の名演も記憶に残っていますが、私が仲道郁代さんの演奏を聴くのは2012年12月以来5年ぶりになります。
 一方仲道祐子さんの演奏は、まだデビュー間もない頃の1998年12月に仲道郁代さんとの共演で一度だけ聴いたことがありました。

 仲道郁代さんのコンサートは毎年長岡遠征して聴きたいところでしたが、平日開催で行けず、チケットを買ったものの無駄にしたこともありました。今回は土曜日の開催で仕事も入らず、駆けつけることができました。今回は妹の祐子さんとのデュオで、美女二人のチラシを見るたびに胸が高鳴ってしまいます。

 ということで、いつもの長岡遠征のように、高速は使用せず、分水・与板経由でリリックに到着しました。開場まで情報ラウンジで音楽雑誌を読んでくつろぎました。

 開場とともに入場。今回の席は前方左より。正面を取れなかったのは残念ですが、仲道姉妹のお姿が良く見えて良かったです。

 開演時間となりましたが、このコンサートシリーズが20回目ということで、主催の長岡市芸術文化振興財団から、スポンサーのユニオンツールの会長、そして仲道郁代さんに感謝状と盾の贈呈式が行われ、仲道さんのスピーチもありました。仲道さんは毎回長岡市内の学校にアウトリーチ活動しているとのことで、昨日も栃尾に行ってきたんだそうですね。これからも長岡との関係を続け、たまには新潟市にも来てもらいたいものですね。

 こんなセレモニーがあったため、開演は10分遅れとなりました。アズキ色のドレスの郁代さん、ベージュの祐子さが登場し、以後二人のトーク、曲目解説をはさみながら演奏が進められました。

 最初は有名なモーツァルトのソナタ(K.545)をグリーグが2台ピアノ版に編曲したもので、第1ピアノの祐子さんがほぼ原曲どおりのソナタを弾き、第2ピアノの郁代さんが、グリーグが加えたパートを重ねていき、新鮮な響きを作り出していました。ピアノの調律も良いのか、演奏もさることながら、ピアノの響きの美しさに驚きました。

 続いては郁代さんの独奏で3曲、解説を交えながら演奏されました。抱きしめると壊れそうな細身の郁代さんからは想像できない力強く、情熱にあふれる演奏に酔いました。

 前半最後は2台ピアノに戻って、ラ・ヴァルス。郁代さんが第1、祐子さんが第2です。幻想的で優雅な音世界に誘われ、夢幻の中を彷徨いました。

 休憩後は郁代さんは金色、祐子さんは鮮やかなグリーンのドレスに衣裳換えして登場。会場からオーという声も上がりました。

 最初はドビュッシーの小組曲を優しく、詩情豊かに演奏し、その後は祐子さんの「月光」。体格は祐子さんの方が良いですが、パワーを抑えたしっとりとしたエレガントな演奏でした。

 最後は長岡の定番である「ジュピター」をホルスト自身による2台ピアノ版で演奏。ダイナミックで、優雅で、管弦楽版とは違った魅力で楽しませてくれました。

 アンコールは2台ピアノではなくて、連弾で「妖精の園」。優しく、しっとりと、上品に、極上のデザートをサービスしてくれました。

 演奏もトークも素晴らしく、年齢を超越したチャーミングな仲道郁代さんに、ますます虜になってしまいました。祐子さんの美貌にもうっとり。美人姉妹の共演に、煩悩だらけのジジイはノックアウトされたのでありました。
  

(客席:7-2、¥3000)