洋楽の夕べ ジョイントリサイタル
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2017年10月14日(土) 14:30  新潟市音楽文化会館
 
 
五十嵐文(サクソフォン)/棟形美香(ピアノ)
  クレストン:サクソフォン協奏曲

品田真彦(ピアノ)
  リスト:巡礼の年「第1年スイス」より
      オーベルマンの谷、牧歌「エグローグ」、郷愁、ジュネーブの鐘

滝沢すみれ(ソプラノ)/廣木真知子(ピアノ)
  西条八十/橋本国彦:お菓子と娘
  北原白秋/橋本国彦:薊の花
  薩摩忠/小林秀雄:瞳
  峯陽/小林秀雄:演奏会用アリア「すてきな春に」
  プッチーニ:オペラ「つばめ」より ドレッタの美しい夢

(休憩15分)

メール・ネージュ&Flute duo Parfait
      明間奈々江(フルート)、平松文子(アルトフルート)
      本間千鶴子(バスフルート)、市橋靖子(フルート)
  ボザ:2つのスケッチ
  グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲

アンサンブル・カプリチオ
      石井玲子(ピアノ)、斉藤美和子(ピアノ)
      本間美恵子(パーカッション)、大越玲子(パーカッション)
  バーンスタイン:ウエスト・サイド・ストーリー より 「シンフォニック・ダンス」
      プロローグ、何処かで、スケルツォ、マンボ、チャチャ
      出会いの場面、クール、乱闘、フィナーレ

(司会:加藤礼子)
 

 発足50年になるという新潟洋楽協会主催のジョイントコンサートです。“洋楽の夕べ”という、いかにも昭和の香りのするコンサート名ですが、毎年出演メンバーを変えながら、趣向を凝らしたプログラムで楽しませてくれます。私も何度か参加させていただいていますが、“夕べ”と言いながら、毎年昼に開催されています。

 開場時間を過ぎた頃に音分に行ったのですが、まだ開場されておらず、ちょっと待たされた後入場し、前方に席を取りました。客の入りとしましては、予想よりはちょっと少な目かもしれません。

 加藤礼子さんの司会進行で演奏が進められましたが、大変に落ち着いたしゃべりで、ヴァイオリンだけでなくトークも上手なのに驚きました。プロの司会者にも負けないくらいじゃないでしょうか。ステージ設定の変更の間の場つなぎのインタビューも楽しく、曲目解説も良かったです。今日のコンサートの成功の立役者になっておられました。

 最初は五十嵐さんと棟形さんによるサクソフォン協奏曲です。五十嵐さんの演奏は2009年10月に初めて聴いて以来何度か聴かせていただいていますが、堂々とした演奏姿から紡ぎだされるソフトなサッククスの響きが心地良かったですが、そこは現代曲。サックスとピアノのせめぎあいに圧倒されました。オーケストラパートを一手に引き受けたピアノの棟形さんの演奏も素晴らしかったです。

 続いては、楽しいインタビューがあった後、品田真彦さんです。品田さんはドイツ留学から戻られて6年になるそうですが、初めて聴かせていただいたのは5年前の2012年12月でした。その後の活発な活躍は皆さんご存知の通りであり、私が聴いた数も数え切れません。
 演奏前に曲目解説があったせいもありますが、スイスの風景を想像しながら聴いていました。難曲を感じさせない落ち着いた演奏は、色彩感もあって耳に優しく、ときにダイナミックに心を揺さぶり、風格すら感じさせるものでした。

 続いてはソプラノの滝沢さんとピアノの廣木さんです。まずは日本歌曲を4曲。ふわ〜とした母のぬくもりを感じさせるような優しい歌声にうっとりしました。一旦退席し、その後プッチーニのアリアを可憐に切々と歌い、突き抜けるような高音域はさすがと唸らせました。

 休憩の後は、フルート四重奏です。普段は二人ずつ別のユニットとして活動しているそうですが、特別に四人集まりました。左から明間さん、平松さん、本間さん、市橋さんと並びました。それぞれの奏者は、いろんな機会で聴かせていただいておりますが、四人揃っては初めてです。
 最初はボザの四重奏。素人の耳にも難曲だとわかるようでしたが、幻想的な世界を卓越した熟練のテクニックで表現していました。
 次に平松さんがアルト、本間さんがバスフルートに持ち替えて、「ルスランとリュドミラ」序曲を軽快に、小気味良く演奏して楽しませました。

 最後はピアノの石井さん、斉藤さん、パーカッションの本間さん、大越さんの四人からなるユニットの演奏です。四人とも演奏者として、指導者として活発な活動をされており、改めて紹介するまでもないでしょう。これまでたくさんの演奏を聴かせていただいていますのでここに書ききれませんが、この四人揃っての演奏を聴く機会はなく、こういうユニットを作っていたとも知りませんでした。でも、過去の記録を調べてみましたら、2010年10月に聴いていたことが判明しました。当時は石井さん、斉藤さんのピアノデュオに本間さん、大越さんが賛助出演という形でした。
 ステージにはピアノが2台、後方にはたくさんの打楽器が並びました。ステージの準備中に石井さんへのインタビューがあり、「マンボ」での掛け声の練習もしたりして楽しかったです。斉藤さんのお茶目なしぐさも良かったです。
 演奏は多彩な打楽器を駆使して迫力を生み、聴き応えあるものでした。譜めくりの二人も“指パッチン”や掛け声で大活躍でした。
 色彩感豊かで華やか、切れのある演奏は、ミュージカルの世界を存分に表現していました。コンサートの最後を飾るに相応しい豪華な演奏に大満足でした。

 最後は全員登場して、空席以外は満席の聴衆から大きな拍手が贈られて終演となりました。せっかくなので加藤さんの演奏も聴きたかったですが、今後に期待しましょう。
    

(客席:4-9、¥1500)