品田真彦 ピアノ・リサイタル
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2012年12月9日(日) 14:00  西コミュニティセンター 大ホール
 
ピアノ:品田真彦
 


ベートーヴェン:ピアノソナタ第14番 作品27−2 「月光」

(休憩10分)

J.S.バッハ(ヘス編):主よ、人の望みの喜びよ

プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」より モンタギュー家とキャビュレット家

ショパン:舟歌

ドビュッシー:月の光

ドビュッシー:喜びの島

(アンコール)自作曲
 
 

 大荒れの週末。突然の大雪で散々な日曜日となりました。外出もはばかられましたが、所用で外出したついでに行ってみました。

 新潟市西区の郊外に西コミュニティーセンターがあります。このコミセンの設立19周年と新しいグランドピアノの設置記念としてこのコンサートが開催されました。

 住宅街の中の分かりにくい場所にあり、雪道での渋滞と相まって、開演に遅れてしまいました。2階の大ホールに行くと、すでに「月光」の第1楽章の演奏が始まっていました。

 受付には誰も居ませんでしたが、演奏中でしたので、中には入らず、入り口で聴いていました。叙情的な調べにうっとりと聴き入り、颯爽と駆け抜ける第3楽章に感銘を受けました。

 休憩時間に入場し、最後方に着席しました。大ホールとはいうものの、小さな体育館であり、ステージも楽屋もありません。ピアノの前にパイプ椅子が並べられていました。品田さんは壁際の椅子で休まれていました。客は50人弱というところでしょうか。

 品田さんの解説を挟みながら、演奏が進められました。ピカピカの新しいピアノですが、慣れないピアノで演奏するのも大変なご様子で、バッハはちょっと弾きにくそうにされていました。

 プロコフィエフはダイナミックに演奏し、ショパンは情感豊かに、美しい響きを聴かせてくれました。最後のドビュッシーも良かったです。輝くような音にうっとりとしました。

 アンコールは、ドイツ留学のときに課題として作曲した自作曲だそうです。ショパン風の美しい曲で、最後をまとめてくれました。

 地区の自治会が主催した手づくりのコンサートで、町内会長さんの司会もほのぼのとして良かったです。これからもこのようなコンサートを開催するとのことであり、楽しみです。

 演奏する環境としては決して良くないと思いますが、コンパクトな体育館は、良く言えばシューボックス型と言えないこともなく、響きは決して悪くはありませんでした。
 グランドピアノとはいえ、フルコンサート型ではなく、よくある小型のもの。ここから多彩な音色を紡ぎだしてくれた品田さんは、やはり素晴らしいと思います。ドイツから帰られて、新潟での活躍を始められ、今後の益々の発展を楽しみにしたいと思います。
  

(客席:最後方右寄り、無料)