堤 剛 無伴奏オールバッハプログラム
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2017年9月2日(土)17:00 新潟市音楽文化会館
 
チェロ:堤 剛
 
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番 ト短調 BWV1007
  第1曲 プレリュード(前奏曲)
  第2曲 アルマンド
  第3曲 クーラント
  第4曲 サラバンド
  第5曲 メヌエットT、メヌエットU
  第6曲 ジーグ

J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第6番 ニ長調 BWV1011
  第1曲 プレリュード(前奏曲)
  第2曲 アルマンド
  第3曲 クーラント
  第4曲 サラバンド
  第5曲 ガボットT、ガボットU
  第6曲 ジーグ

(休憩20分)

J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第3番 ハ長調 BWV1009
  第1曲 プレリュード(前奏曲)
  第2曲 アルマンド
  第3曲 クーラント
  第4曲 サラバンド
  第5曲 ブレーT、ブレーU
  第6曲 ジーグ

(アンコール)
  プロコフィエフ:行進曲
  カザルス:鳥の歌
 

 新潟市音楽文化会館の開館40周年記念事業の一環としての“おんぶん40周年ヴィンテージ・リサイタル・シリーズ”です。第1回は、7月に前橋汀子さんによる無伴奏オールバッハプログラムでしたが、今回は日本を代表するチェリストの堤剛さんてす。
 今日は他にも行きたいコンサート(新潟セントラルフィル)が重なっていて、どうしようかと最後まで悩みましたが、堤さんの演奏は生では聴いたことがありませんでしたし、先にこちらのチケットを買ってしまっていましたので、このコンサートを選びました。時間がずれてくれたら両方行けたんですけれど・・。

 チケットは完売となり、ホールは満席で、大盛況となりました。観衆の平均年齢は高めで、バリアフリーといえない音楽文化会館の階段で苦労されていた方が多く見られました。

 堤さんが登場して、無伴奏チェロ組曲第1番で開演しました。ホールいっぱいに朗々と、音量豊かに響くチェロの音。ホールの音響の良さを再認識させられました。
 テクニックをひけらかすことなく、穏やかに、柔らかに、まさに熟成された演奏です。まさに“ヴィンテージ・リサイタル”という表現がぴったりです。
 アンコールには意表をついてプロコフィエフを演奏し、最後に鳥の歌をしっとりと演奏してコンサートを締めくくりました。

 心にダイレクトに迫り、癒し、ときに高揚させ、穏やかな感動をもたらしてくれました。チェロ一本で満席の観衆を魅了する実力は、さすがに日本の第一人者です。贅沢な時間を過ごすことができてよかったです。
 

(客席:17-21、会員優待:\3000)