枝並清香&湊元なつみ デュオコンサート
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2014年5月11日(日) 13:30 だいしホール
 
ヴァイオリン:枝並清香
ピアノ:湊元なつみ
 


リスト:愛の夢

ショーソン:ポエム

スクリャービン:ソナタ第2番 第1楽章 (ピアノ独奏)

クライスラー:ジプシーの女

ラフマニノフ:ヴォカリーズ

エルガー:愛の挨拶

(休憩20分)

フランク:ソナタ

(アンコール) 花は咲く
 
 
 新潟市出身で、ともに桐朋女子高等学校から桐朋学園大学を卒業された二人の新潟初のデュオコンサートです。若い二人の新潟デビューを応援するため、聴きに行くことにしました。

 さて、枝並清香さんのお名前はこのコンサートのチラシで初めて知り、演奏を聴くのは全く初めてです。新潟のヴァイオリニストで枝並といえば、枝並千花さんが思い浮かびますが、枝並清香さんは、千花さんの従姉妹に当たるとのことです。千花さんの後を追ってヴァイオリンを習われたのでしょうか。

 一方、湊元なつみさんは、新潟でのリサイタルこそありませんが、新潟で演奏活動はされており、お名前は存じ上げていました。調べてみましたら、昨年の第3回新潟クラシックストリートに参加されており、実際の演奏を聴いていました。

 大学卒業したてのこのお二人が、どのような演奏を聴かせてくれるのか、大変楽しみであり、期待を胸にだいしホールへと向かいました。

 りゅーとぴあでの1コインコンサートを聴き、その後古町へ行き、恒例の「古町どんどん」を見学しました。古町はたいへんな混雑であり、いつもの静かな街が信じられません。こういう賑わいがいつもあれば良いのですけれど・・。

 古町の熱気に疲れて、だいしホール1階のロビーでコーラを飲みながら休んでいますと、皆さん足早に2階へと上がって行きました。そろそろ開場時間には違いないですが、何を急いでるのかと疑問に思いながら2階に上がりますと、開演のアナウンスが流れていました。そう、2時開演と思ってのんびりしていたのですが、1時半の開演だったんです。間に合って良かったです。

 さて、愛の夢で開演しました。ピアノ独奏ではなくて、ピアノ伴奏でのヴァイオリン演奏。第一印象は、なかなか良い音出しているなあ、でした。ヴァイオリンの音に潤いと艶があり、音量も十分。若いにもかかわらず、落ち着いた演奏に感心しました。
 続くショーソンでは、詩情溢れる演奏であり、実力は確かであることを確信しました。湊元さんのピアノ独奏を挟んでヴァイオリンの小品が演奏され、前半が終了しました。
 いずれもしっかりした演奏で、十分に楽しませてくれました。ピアノ独奏が1曲のみというのは少し寂しく、湊元さんの演奏をもう少し聴きたいところでした。

 後半は衣装替えして、フランクのソナタ。大曲を安定感ある演奏で弾きこなしました。ピアノはやや押さえ気味に感じましたが、ヴァイオリンとうまく調和し、十分に聴き応えある演奏でした。初リサイタルでこれだけの演奏はたいしたものです。

 今回は枝並さんのヴァイオリンがメインで、演奏は十分に楽しめましたが、湊元さんが控えに回ったという感じでした。今後も2人での活動を続けていくとのことですので、次回は湊元さんのピアノもたっぷり聴きたいです。あるいは、単独のリサイタルも期待したいです。

 ともあれ、新潟でのデビューコンサートは大成功だったと思います。客の入りも良く、期待されていることがわかります。今後の活躍が期待され、この未来ある二人のデビューに立ち会えた幸せを感じています。

 

(客席:D−6、\2000)