音楽文化会館からコンサートホールへ向かう途中、交流ステージでは最終演奏が行われていました。いよいよLFJ新潟もフィナーレです。
最終公演は大賑わいかと思いましたが、ホールは閑散としていました。例年なら満席になってもおかしくないのですが、モーツァルト疲れで、ちょっと盛り上がらない渋い演目というのも影響しているものと推測します。
今回の座席はいつものCブロック。これまで全てが1階席でしたので、Cブロックに来るとほっとします。オケ全体を俯瞰でき、直接音と間接音が融和する2階席が私の好みです。ともあれ、1階席も良い席ばかりでしたし、今年の席は外れがなくてよかったです。
ステージには少数の椅子があるのみ。最終公演にしてはステージが寂しいです。フィナーレといえば、大オーケストラで賑やかに盛り上がり、紙吹雪が舞ってお祭り騒ぎするのを期待するのですが、モーツァルトがテーマではそうはいきません。この辺が集客と関連しそうに思います。
拍手の中、団員が入場。ヴァイオリン6、ヴィオラ4、チェロ4、コントラバス2、ホルン2、ファゴット1という小編成で、総勢19人です。視覚的にも盛り上がりません。
ヴェセスが登場。これまで同様に指揮棒なしで演奏されましたが、アンサンブルとしてはきれいなものの、曲調もあって、ほどほどの盛り上がり加減で、静かに演奏が終了しました。
後半は先ほど音楽文化会館で美しいヴァイオリンを聴かせてくれたパスキエと、上が黒、下がグレーのドレスのシュトロッセを迎えて、協奏交響曲です。指揮のヴェセスが小柄なので、長身のシュトロッセが目立ちます。
オケの編成は、第1ヴァイオリン6、第2ヴァイオリン5、ヴィオラ4、チェロ4、コントラバス2という本来の編成に戻り、これにホルン2、オーボエ2が加わりました。これでも総勢25人ですから、寂しさは禁じ得ません。
パスキエは譜面なしでしたが、シュトロッセの前には譜面台が置かれ、楽譜を見ながらの演奏でした。
演奏は良かったです。パスキエがリードし、これにシュトロッセが絡み合っていきました。第2楽章など、胸にせまり、心に染みました。美しい演奏で、心洗われました。極上の演奏を聴いたという満足感を感じました。パスキエ、シュトロッセ、そしてオーヴェルニュ室内管弦楽団、それぞれが最高のパフォーマンスをしてくれました。
ブラボーの声もあがり、場内は盛り上がりました。最後に楽団員全員で一礼して終演となり、これで今年のLFJ新潟も終わりになりました。
外では名残を惜しむかのように、プロジェクションマッピングの上映が行われていました。何だかんだいっても、LFJ新潟は無事終わりました。主催の皆さん、ボランティアの皆さん、大変ご苦労様でした。
(客席:2階C5−27、2000円) |