ニューヨーク・シンフォニック・アンサンブル コンサート 2005
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2005年7月18日  新潟テルサ
 
指揮:高原 守
ヴァイオリン:奥村 愛
 
 
コープランド:静かな都市
       トランペット:ケネス・デ・カルロ
       イングリッシュホルン:ベス・オーソン

モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調 K.219「トルコ風」
       ヴァイオリン:奥村 愛

(休憩)

ベートーヴェン:交響曲第6番ヘ長調 作品68 「田園」

(アンコール)
ジョン・ウィリアムズ:シンドラーのリスト (ヴァイオリン・ソロ:クリストフ・ヴィテック)
J.シュトラウスI:ラデツキー行進曲
テレマン:トランペットと・・のための・・ (ニューヨーク・シンフォニック・ブラス)
エルガー:威風堂々
 
 
 
 
 

 NTTドコモ主催の無料コンサートです。新聞広告を見て応募したらペア・チケットが当選しました。家内と行こうと思いましたが、「ひとりで行ってきなさい」と冷たい返事。1枚は音楽仲間に差し上げました。昨年も今頃「りゅーとぴあ」でコンサートがあったのですが、このときは抽選にもれてしまいました。

 ニューヨーク・シンフォニック・アンサンブルといってもどんな団体かさっぱりわかりません。今年26年目といい、音楽監督の高原守とともに、毎年日本への演奏旅行を行っているとのことです。パンフレットの記事によりますと、メトロポリタン・オペラ・オーケストラのメンバーをはじめとして、ニューヨークで活躍している演奏家で構成されているとのことです。
 高原守の名も知らないですが、バーンスタインの下で学んだらしいです。オケにしても高原さんにしても知名度がないのは何故かなあ・・。私が不勉強なだけなんでしょうか。まあ、無料招待なんだからあれこれ詮索するのはよしましょう。

 15時開演ですが、座席指定券は13時から配布とのこと。早く行けばいい席にありつくのではと考え、13時過ぎに会場に行く。すでに数十人の人がロビーを埋めていました。指定券をもらって席を確認。なかなかいい席でニンマリ。ひとまず会場を後にして買い物に出かけました。
 14時半前に会場に戻ると入場待ちの人で狭いロビーはごった返していました。いつもの「りゅーとぴあ」の常連さんとは違って、若い人たちが数多かったです。女子高生の団体がいたりして、熱気ムンムン。

 さて、拍手の中楽員入場。遅れてコンマスが入場してチューニング。高原さんが登場して、1曲目はコープランド。初めて聴く曲のはずですが、馴染みやすいメロディ。演奏がいいのか悪いのか判断に困りますが、このホールはなかなかいい響きだなあと感心しました。

 2曲目は御存知われらが愛ちゃん登場。ミントグリーンのドレスが清楚です。ママさんになったとはいえ、まだまだアイドル路線で頑張れそうです。線が細い演奏で、軽やかさ、余裕が感じられません。オケの演奏もがさついて美しくありません。音楽としては楽しむことはできなかったです。愛ちゃんをヴィジュアル的に楽しめたことで良しとしましょう。15列目中央でオペラグラスを覗いていた私は目立ていたかもね。

 休憩の後は「田園」。小編成のオケなので音の厚みがないのは仕方ないですが、ヴァイオリンのガサガサする音は耐えられません。ヴィオラ、チェロの人数が少ないので、中音域の厚みがありません。管楽器とのバランスが悪くて、ときどきメロディラインが消えてしまったりします。音が悪くてメリハリがない演奏。指揮者のせいというより、もともとの奏者の技量によるのでしょう。

 アンコールはサービスよく4曲。1曲目は昨年12月の東響新潟定期でも演奏されましたが、ヴァイオリンソロは東響のニキティンさんに劣ります。
 2曲目は何とラデツキー行進曲。指揮者が振り返って手拍子を促します。「やめてくれよ!」と言いたいところですが、会場の人たちは一生懸命手拍子しています。何でそんなに乗れるわけ? 宗教団体の集会みたいに一糸乱れず手拍子している光景に唖然としていたのは私だけでしょうか。手拍子せずに腕組みしていたのは私だけかと思っていましたが、通路を隔てた右隣の人も拍手してなかったので安心しました。
 3曲目はブラスセクションの5人による演奏。曲目は聴きそびれましたが、粗の見えない演奏で良かったです。短い曲だったのが残念。
 そして最後に威風堂々。それなりに盛り上げてくれましたが、最後までオケの悪さが目立っていました。新潟は今年の日本ツアーの初日。まだ調子が出ないのでしょうか。こんなにアンコールなんていいから、愛ちゃんをもう一度出して!と思わずにいれませんでした。

 でもね、ただなんだから文句を言うのは良くないですね。NTTドコモ関係者と招待客ばかりのコンサート。クラシックなんてなじみのない人たちが多いかと思っていましたが、皆さん一生懸命聴いておられました。咳払い休憩での咳もわずか。ブラボー屋さんのフライングもなかったです。へそ曲がりな私は別にして、いいコンサートだったと思います。NTTドコモに感謝。
 

(客席:15−33、無料招待)