りゅーとぴあ ピアノ・リサイタル・シリーズ vol.14
岡城千歳 「坂本龍一ピアノ・ワークス」
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2004年6月19日 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
ピアノ:岡城千歳
ヴァイオリン:篠崎史紀
解説:小沼純一
 
I.初期作品 他

  青猫のトルソ
  ピアノ組曲

II.共演:篠崎史紀

  変革の世紀
  アリア ヴァイオリン版〜「ライフ」より
  タンゴ

  レイン
  1919
    東風

 (アンコール)青猫のトルソ



(休憩15分)


 
II.TV、映画音楽 他

  愛の欠如
  ゴリラがバナナをくれる日
  YAMAZAKI2002
  キャリアガール
  エナジーフロー
  ディア・リズ
  戦場のメリークリスマス
  ロンリネス
  シェルタリング・スカイ
  ハイヒールより タコネス・ロハネス
  ラスト・エンペラー

IV.「大作ブリッジ」

  ブリッジ

(アンコール)
  坂本龍一:ディスタント・エコー
  レノン&マッカートニー:ミッシェル
  レノン&マッカートニー(武満徹 編):ゴールデン・スランバー
 
 

 土曜日の夕方、仕事が終わってから会場に赴きました。少々時間があるので、6階の展望ラウンジで軽食を取ったのですが、ここのメニューは高い割に質・量とも内容に乏しく、毎回がっかりするします
 会場は空席が多かったです。3階席やステージ脇の席は販売されていないのですが、A,B席エリアはかなり埋まっていたものの、1階席端やCブロックは空席だらけ。ちょっと寂しい印象でした。

 さて、岡城千歳さんは、マーラーの交響曲第1番をピアノで弾いたCDを聴いたことがあり、興味を持っていたアーチストです。自分のレコード会社まで作った実力者であり、実演はどんなものかと期待していました。坂本龍一の作品集というのも楽しみです。

 ドレスではなく、スラックスに長いジャケット姿で岡城さんが登場。耳に心地よい青猫のトルソで演奏開始。澄んだ音がホールにこだまし、癒しを感じます。篠崎さんのヴァイオリンが加わったりして、坂本龍一の独特な世界が繰り広げられました。サティやドビュッシーを彷彿させる瞬間もあり、光り輝く音に感銘することもありました。しかし、反復を重ねていくのが坂本流なのだろうと思いますが、似たような曲想が多く、ちょっと単調にも感じました。長い曲もあれば、ほんの数十秒で終わる曲もあり、玉石混淆、種々雑多。最後の「ブリッジ」も大作なんだろうなあとは感じましたが、感銘するほどでもなかったです。アンコールのビートルズの方が楽しめたりして・・。

 坂本龍一の曲だけでコンサートを構成するのはちょっと難しいように思います。もっとバラエティに富んだ曲が多ければ飽きさせることはないのでしょうが、似たような曲が続くとちょっと食傷気味になってしまいます。ただし、澄んだピアノの音色は心地よかったです。ピアニストとしての岡城さんを別の曲で楽しんでみたいと感じました。
 

(客席:2階B6−3、B席1800円:会員割引)