場所:三川温泉街にある小規模旅館。ずいぶん昔に利用したことがあったが、全く久し振りである。湯元を名乗るだけあり、湯の使い方は良く、温泉仲間の間でも評判はよい。外観は改修されてきれいそうだが、内部は鄙びており古き良き旅館である。 浴室:浴槽はひとつのみ。露天風呂はない。鯉の湯口から源泉が豊富に注がれ、浴槽の縁から掛け流されている。浴槽内吸引は全くない。湯口には白い析出物が付着し、飲泉用と思われるコップが置いてある。シャワー付き洗い場は2ヶ所のみ。固形石鹸、ボディソープ、シャンプーあり。場所柄もあり景色は楽しめない。脱衣場洗面台にはドライヤーやヘアブラシなどが置いてある。 泉質:源泉名は三川温泉組合1号、2号。泉質はナトリウム-硫酸塩・塩化物泉。源泉温度46℃。主な成分(イオン濃度mg/kg、平成2年6月20日分析)は、Na 539.0、K 13.4、Mg 5.0、Ca 102.8、Li 0.2、Sr 1.9、F 2.5、Cl 462.0、SO4 780.8、HCO3 101.5、CO3 0.2、Br 1.2、メタ珪酸 37.9、メタ硼酸 5.2、遊離CO2 6.2などガス性除く成分総計は2054mg/kgである。実際の湯は無色透明無臭であるが、薄い塩味がして肌に柔らかい。茶色い湯花が沈殿・浮遊する。刺激的すぎず、良く温まり、すばらしい泉質である。湯の鮮度が高いのは特筆できる。 コメント:小さな鄙びた温泉旅館であり、決してきれいではないが、湯は一級品である。源泉が掛け流しされ、湯の鮮度は抜群である。注湯量に見合った適度な大きさの浴槽なのが良い。設備よりお湯にこだわる人にはお勧めである。 (No.380 2006/3/11) |
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