月岡温泉 ホテル杉本 (新発田市) B  (泉質A、浴室C、設備C、眺めC) 閉館

新発田市月岡397-1 TEL:0254-32-2106 営業時間:10:00-15:00 定休日:なし
泉質:含硫黄-ナトリウム-塩化物泉、50.7℃、循環
タオル:なし サウナ:なし 露天:なし 石鹸:あり シャンプー:あり 休憩所:なし 食堂:なし
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場所:月岡温泉街の入り口、旅館案内所横の道路を奥に入ったところにある和風の小規模旅館である。門をくぐり、石段を上った先に玄関がある。このエントランスは風情があって趣深い。

料金:入浴料は800円(湯めぐりカード使用で700円)、タオルなし。

浴室:階段で下に降りた奥に男女の浴室がある。内湯があるのみで露天風呂はない。大きなガラス窓で、明るく開放的である。浴槽は旅館の規模からするとやや大きい。庭木が見えるのみで景色は見えないが、木々の緑が美しい。洗い場には固形石鹸、ボディソープ、シャンプーが置いてある。脱衣棚には脱衣籠が並んでいる。鍵はない。脱衣場洗面台には整髪料、櫛、綿棒、カミソリ、ドライヤー等が置いてある。

泉質:月岡温泉源泉協同組合からの配湯であるので、他の旅館と同じ源泉である。成分表は平成15年分析のものが掲げられていた。源泉名は月岡5号井、6号井。泉質は、含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉。源泉温度は5号井50.7℃、6号井49.0℃。主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、5号井(平成15年6月20日分析):Li 1.0、Na 1094、K 26.7、NH4 1.5、Mg 29.0、Ca 52.8、Sr 2.3、F 2.4、Cl 1320、Br 0.1、I 0.6、NO3 1.2、HS 20.7、S2O3 0.8、SO4 485.0、HCO3 456.0、CO3 10.0、メタ珪酸 42.3、メタ硼酸 13.5、遊離CO2 24.2、遊離H2S 11.4、など、ガス性除く成分総計は3565mg/kg、6号井(平成15年8月11日分析):Li 1.3、Na 1011、K 25.4、NH4 0.4、Mg 27.7、Ca 55.6、Sr 2.6、F 2.4、Cl 1210、Br 3.9、I 2.4、NO3 0.0、HS 113.6、S2O3 1.0、SO4 525.0、HCO3 389.0、CO3 10.2、メタ珪酸 18.3、メタ硼酸 15.2、遊離CO2 27.5、遊離H2S 32.3、など、ガス性除く成分総計は3414mg/kgである。ともに硫黄分は濃厚である。実際の湯は淡緑色透明、薄い塩味と強い苦味があり、硫化水素臭が強い。肌にツルスベ感がある。表面には軽度の油膜が浮き、湯口には硫黄分が析出している。湯は浴槽清掃後のみ加水、源泉井より距離があるため入浴しやすい温度に加温、源泉の油分(タール等)を除去するため循環濾過されている。小規模旅館で利用人数は限られ、混み合わないので、循環とはいえ湯の鮮度は高い。訪問時は他に客はなく、独り占めの入浴であり、源泉を満喫できた。

コメント:循環なのは残念であるが、湯の鮮度は高く、硫黄分豊富な月岡の源泉の味わいは十分に堪能できる。浴槽をもう少し小さくして、掛け流しにすれば最高だろうが、明るく開放的な浴室に大きな浴槽というのも逆に魅力的である。この辺は好みが分かれよう。入浴料が高いのが残念であるが、混み合う共同浴場よりはくつろげるだろう。


*2013年6月14日で閉館しました。

(No.418 2007/7/14)

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