えちご川口温泉 (えちご川口リゾート) (長岡市) A  (泉質A、浴室A、設備B、眺めA)

長岡市川口中山2515-4 TEL:0258-89-4511 営業時間:10:00-21:00(受付20:00まで) 定休日:火曜日
泉質:ナトリウム-塩化物強塩温泉、55.4℃、循環、掛け流し浴槽あり
タオル:なし サウナ:あり 露天:あり 石鹸:あり シャンプー:あり 休憩所:あり 食堂:あり
https://www.kawaguchi-onsen.com/

場所:旧川口町の河岸段丘の高台にあるキャンプ場や運動施設などが整備された「蒼丘の杜公園」という総合施設(旧キャンパス川口)の中にある。国道17号線から案内板に従って河岸段丘を登っていった岡の上にある。1997年夏に「キャンパス川口温泉」として開業し、2003年4月に「和楽美(わらび)の湯」と名称変更した。隣りに宿泊施設があり、以前は「サンローラ川口」という名称だったが、ここも「ホテル蒼丘」と改称された。また、和室休憩室、レストラン、売店、トレーニングルームを備えた新しい建物(本館)が増築され、同年7月19日にオープンし、設備の充実がはかられた。ところが2004年10月23日の震度7を記録した中越地震によって甚大な被害を被って休業を余儀なくされた。しかし、復旧工事は順調に行われ、以前より工事が進められていた屋内温水プール棟に大展望露天風呂を備えた浴室が新設され、2005年7月23日に再オープンした。震災の町「川口町」の復興のシンボルでもあるが、町の財政に大きな負担となった。その後経営改善のため、指定管理者としてえちご川口農業振興公社が運営を委託され、えちご川口温泉と改称された。宿泊部門はホテル・サンローラとして運営されてた。
 その後、2010年3月31日に川口町は長岡市に合併し、「えちご川口温泉」は長岡市の施設となり、「長岡市川口総合交流拠点施設」として指定管理者により運営された。 しかし、集客減や施設の老朽化等による指定管理委託料の増大が続き、2021年10月に長岡市は「えちご川口温泉」の新しい指定管理者と併設している「ホテル サンローラ」の買受・借受事業者の募集を実施し、長岡市内外で飲食店等を展開する「ノブサーズ」が、2022年度からの5年間指定管理者として運営し、「ホテル サンローラ」は、20年間市から借り受けることが決定された。これに伴い、2022年3月下旬にリニューアルが行われ、4月2日より「えちご川口温泉リゾート」としてオープンし、「ホテル サンローラ」は遅れて6月11日にリニューアルオープンした。

料金:入館料は、大人800円、小学生550円、幼児100円、18時以降は、大人700円、小学生450円、幼児100円。タオルセットは200円、タオル館内着セットは400円、トレーニングルームの利用、プールの利用は別料金が必要。

浴室:鍵付き下足箱に靴を入れ、券売機で入浴券を買って受付すると、鍵と引き換え用のリストバンドが渡される。震災前は左手に浴室があったが、今度は右手に新設されたプール棟に浴室がある。長い渡り廊下を歩いた先にプールを挟んで男女の浴室がある。脱衣場ロッカーは、以前は受付で渡されたロッカーカードの色で指定されたロッカーを使用するシステムだったが、現在はロッカーカードは廃止され、空いているロッカーを自由に選んで使用する。
 浴室は豪華である。掛け湯、大浴槽、寝湯、腰掛け式流水浴、旧施設からおなじみの電気風呂、サウナ(テレビ付き)、水風呂、そして大きな露天風呂がある。露天風呂には掛け流しの源泉浴槽が別に設けられている。
 浴室、露天風呂からの展望は抜群。信濃川と魚野川が合流し、蛇行しながら新潟平野へと向かう川の流れ、川の手前に広がる川口町の町並み、川の向こうには山本山、河岸段丘の高台からの眺めには遮るものがない。この景色は泉質以上に癒しをもたらす。
 洗い場は仕切付きで24ヶ所、ほかにシャワー2ヶ所。ボディソープ、シャンブー、コンディショナーが置いてある。脱衣場洗面台には無料ドライヤーと、ダイソン製で5分100円のドライヤーがある。ヘアブラシ、綿棒が置いてある。そのほかサウナ付きの家族風呂が2ヶ所ある。

泉質:源泉名はえちご川口・和楽美の湯。泉質はナトリウム-塩化物強塩温泉、源泉温度55.4℃、湧出量409L/分。主な成分(イオン濃度mg/kg、平成17年6月分析)は、Li 0.7, Na 5914, K 35.4, NH4, Mg 78.8, Ca 205.9, Sr 8.4, Ba 4.9, Mn 0.3, Fe(II) 7.8, Cu 0.02, F 0.4, Cl 9292, Br 73.0, I 12.3, HCO3 328.3, メタホウ酸145.7, メタケイ酸39.3, 遊離CO2 28.2 など成分総計は16150mg/kgである。実際の湯は、茶褐色透明で強い塩味、独特の臭気あり。肌は若干つるつるする。源泉浴槽は茶褐色で混濁し、成分の濃さを実感できる。浴槽は循環式だが、露天の源泉浴槽は掛け流しである。源泉温度が高いので、浴槽の湯も高温であり、湯もみ用の板が置いてある。私が訪問したときは非常に熱く、足をつけておくのも苦痛だったが、ガマンして頚まで浸かっていると肌に馴染んでくる。後から入った人は水でうめていたが、せっかくの源泉がもったいない。この熱さは「かのせ温泉・赤湯」の源泉浴槽ほどではないが、なかなかのもの。源泉浴槽に比較すると循環浴槽の湯はおとなしく感じるが、これはこれでヘビーな湯であり、満足度は高い。(このデータはえちご川口温泉と改称する前に調査したものです。)

 
2016年12月16日付の最新の分析表によると、源泉名は、えちご川口温泉。泉質は、含よう素-ナトリウム-塩化物強塩温泉(高張性弱アルカリ性高温泉)。源泉温度 52.1℃、使用位置 41.0℃。湧出量 230L/分(動力揚湯)。PH 7.6。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.7、Na 6388、K 35.7、NH4 32.8、Mg 58.3、Ca 189.9、Sr 8.3、Ba 5.8、Al 0.1>、Mn 0.2、Fe(II) 4.9、Fe(III) 0.1>、Cu 0.1>、F 0.4、Cl 10610、Br 57.9、I 23.7、HS 0.1>、S 0.1>、S2O3 0.1>、HSO4 5.0>、SO4 5.0>、HCO3 329.1、CO3 1.0、メタケイ酸 39.4、メタホウ酸 162.1、メタ亜ヒ酸 0.1>、遊離CO2 13.9、遊離H2S 0.1> など、ガス性除く成分総計は17950mg/kg。
 内湯大浴槽、腰掛式流水浴、大露天風呂は、衛生管理のため循環ろ過装置を使用、加温あり、衛生管理のため塩素系薬剤による消毒あり、夏季のみ温度調節のため加水あり。露天の源泉風呂は、源泉水を掛け流しで使用し、衛生管理のため塩素系薬剤による消毒あり。電気風呂と水風呂は、水道水を使用し、衛生管理のため循環ろ過装置を使用、加温あり、衛生管理のため塩素系薬剤による消毒あり。

コメント:震災に被災した旧浴室から全く新しい浴室になった。豪華な浴室、大きな露天風呂、源泉掛け流し風呂、そして雄大な眺望は大きな満足感を感じる。ロビーや休憩用広間からの眺めもすばらしい。新しい指定管理者の下で人気施設となっており、今後の発展を期待したい。
 

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