今年の新潟クラシクストリートの最初の10時半スタートの公演に選んだのは、ジャズ喫茶スワンでの江口鮎美さん(フルート)、細木久美さん(ピアノ)、岡田保紀さん(コントラバス)による公演です。曲目が魅力的なこともありますが、江口さんの美貌も決め手でした。
西堀通のジャズ喫茶スワンに5分前に到着しますと、既に席は満員で、立ち見になりました。ぎゅうぎゅう詰めの席より逆に眺めは良いかもしれません。
開演時間となり、江口さんによる挨拶と曲目紹介があり、1曲目は、フォーレの「シシリエンヌ」です。フルートとピアノのゆったりとした美しい響きに、ベースが加わって、叙情的な音楽世界へと誘われました。
続いては、クロード・ボリングの「フルートとジャズ・ピアノ・トリオのための組曲」からの4曲が演奏されました。
1曲目は、「バロック・アンド・ブルー」です。軽快なフルートで始まり、ベースとピアノが加わって、まさにジャズです。ここにドラムスがあれば最高なんですが、これでも十分です。バロック風のフルートとジャズテイストのベースとピアノ。まさにバロックとジャズの融合です。
2曲目は、「センチメンタル」です。ゆったりと美しく歌うフルートとピアノにベースが加わって、明るく盛り上がり、再びしっとりと歌って終わりました。
3曲目は、「フーガ」です。フルートからピアノと、速いパッセージを追いかけて軽快に駆け足し、ベースが加わってスピードを上げ、疾走感が心地よく感じられました。
4曲目は、「アイルランド風」です。一転して、ゆったりと歌い、穏やかな感動の中に曲を閉じました。
クラシックとジャズを融合させたボリングの音楽は、ジャズ喫茶で聴くには最適なプログラムだと思います。曲も演奏も素晴らしいものであり、この公演を選んで正解だったと喜びました。クラストの出だしとしては快調でした。
(客席:入口付近・立ち席) |