新潟中央高等学校 管弦楽部♪コーラス部 Joint Concert 2024
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2024年8月10日(土) 14:00 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
新潟中央高等学校 管弦楽部、コーラス部
 
オープニング (指揮:朴佳音)
  県立新潟中央高等学校校歌

第1部 〜オーケストラステージ〜 (指揮:鈴木ます美)
  J.シュトラウスU:ポルカ「狩り」
  チャイコフスキー:バレエ組曲「眠れる森の美女」より 「ワルツ」
  ヴェルディ:歌劇「シチリア島の夕べの祈り」序曲

(休憩10分)

第2部 〜コーラスステージ〜 (指揮:星野睦、伴奏:加藤優里・佐藤直輝)
  「瞬間の輝き」から 陥星 (2024年度全日本合唱コンクール 男声課題曲)
  帰郷 男声合唱とピアノのための
  子守唄 ―立原道造の詩によるレクイエム―
              (2024年度全日本合唱コンクール 女声課題曲)
  明日のノート (第91回NHK全国学校音楽コンクール 課題曲)
  女声合唱とピアノのための組曲「空をかついで」から 契・鮎

(休憩15分)

第3部
管打アンサンブル (指揮:朴佳音)
  風紋
  DEEP PURPLE Medley
オーケストラ  (指揮:朴佳音)
  映画「ジュラシック・パーク」のテーマ
管弦楽部・コーラス部合同演奏 (指揮:鈴木ます美)
  リトル・マーメイド

(アンコール)
  ユー・レイズ・ミー・アップ
 
 今日は予定が定まらず、当初はコンサートに行く予定はなかったのですが、時間が取れましたので、新潟中央高等学校管弦楽部とコーラス部のジョイントコンサートを聴かせていただくことにしました。
 新潟中央高等学校は、新潟県内唯一の音楽科を持ちますが、音楽科としての演奏会は別に開催されています。このコンサートは、全校の部活動としての管弦楽部とコーラス部のコンサートです。
 オーケストラと合唱とをまとめて聴けるのが魅力であり、毎年この時期の恒例行事になっています。これまでも何度か聴かせていただいていますが、今日は2019年8月以来5年振りに聴かせていただくことにしました。

 いつものように、与えられたルーチンワークを終えて、ゆっくりと簡素な昼食を摂り、りゅーとぴあへと向かいました。白山公園駐車場に車をとめて、りゆーとぴあの館内に入りますと、既に開場待ちの列ができていました。インフォメーションで、このコンサートの後に急遽観る予定にしたAPRICOTのチケットを買い、列に並んで入場しました。
 客席は、3階席は使用されず、1階と、2階のB/C/Dブロックのみ使用されていましたので、2階正面に席を取って、この原稿を書きながら開演を待ちました。

 開演時間となり、拍手の中に、ステージにオーケストラの団員が入場し、合唱団は、Pブロックに12人だけ並び、少数精鋭のようでした。
 学生指揮者が登場して、オープニングは、新潟中央高等学校校歌です。ふくよかで美しいオケとともに、12人の合唱団が歌う校歌は美しく、校歌ながらも楽しめる演奏でした。
 合唱団は昔と変わらぬ制服姿でしたが、遙か昔の青春時代に、学校町通りを歩き、乙女坂の上に建つ中央高校を憧れとともに眺めていたことを思い出しました。

 ここで、管弦楽部、コーラス部の各代表の挨拶と部の紹介があり、この間にPブロックに居た合唱団が退場しました。

 第1部はオーケストラステージです。指揮の鈴木先生が登場して、J.シュトラウスUの「狩り」で開演しました。ポルカにしてはゆっくり目ながらも、狩りの場面が良く表現され、美しいオーケストラサウンドにうっとりしました。初心者が多いとのことでしたが、ここまでの演奏ができるというのは大したものですね。
 2曲目は、チャイコフスキーの「眠れる森の美女」からの「ワルツ」です。さすがに弦の艶やかさや流麗さには欠けますが、十分に美しい演奏であり、曲の魅力が伝わって楽しく聴けました。

 ここで団員からの曲紹介があり、3曲目は、今月はじめに岐阜県で開催された全国高等学校総合文化祭で新潟県代表として演奏したヴェルディの「シチリア島の夕べの祈り」です。練習が積まれていたことが良く分かる迫力ある引き締まった演奏でした。弦楽での聴かせどころに若干の難はありましたが、オーケストラを聴く喜びを感じさせる素晴らしい演奏だったと思います。

 ここで10分間の休憩となり、この間にオケ席が片付けられて、ステージ中央にピアノが設置されました。第2部はコーラスステージです。

 まず、男子14人の男声合唱団が登場。ピアノ伴奏も男子です。中央高校のコーラス部の演奏は何年も前から聴き続けてきましたが、男子の団員がこんなにもいたなんて驚きであり、男女共学前の女子高としての長い歴史を知る者としては感慨深く感じられました。素晴らしいことですね。
 指揮の星野先生が登場して、1曲目は、今年の全日本合唱コンクールの男声課題曲の「瞬間の煌き」から「陥星」です。アカペラで歌われましたが、美しいハーモニーに感動し、中央高校の男声合唱に初めて接し、大きな喜びを感じました。
 2曲目は、ピアノ伴奏とともに「帰郷 男声合唱とピアノのための」です。輝きのある煌くようなピアノとともに、見事なハーモニーで魅了されました。大したものですね。

 ここで団員による挨拶がありました。今年初めて男声合唱がコンクールに参加するそうですが、健闘を祈りたいと思います。この男声合唱を聴けただけで、このコンサートに来た甲斐があったと思えるほどに新鮮な感動をいただきました。

 続いて、女性団員が18人登場し、今年の全日本合唱コンクールの女声課題曲の「子守唄 −立原道造の詩による小さなレクイエム−」です。透明感のあるクリスタルのようなハーモニーに、心が洗われるようでした。
 続いては、ピアノが加わって第91回NHK全国学校音楽コンクールの課題曲の「明日のノート」です。いかにもコンクールの課題曲という曲ですが、緩急が大きく変化し、激しく曲調が変わっていきます。美しくまとまったハーモニーが素晴らしく、コンクールでの健闘が期待されました。

 ここで団員による曲紹介があり、続いては3曲からなる「女声合唱とピアノのための組曲・空をかついで」から「契」と「鮎」の2曲です。しっとりと美しいハーモニーに始まり、大きなうねりを作って熱く歌い上げました。

 15分間の休憩となり、この間にオーケストラ用にステージが整えられました。第3部の最初は、管打アンサンブルです。何のことかと思いましたが、吹奏楽の編成での演奏です。
 団員は、ブルー、ピンク、パープルと、カラフルなTシャツで登場し、オープニングで指揮をした学生指揮者が登場して、1曲目は「風紋」です。 ゆったりと、壮大な音楽を歌い上げ、吹奏楽団としての質の高さを示してくれました。
 フォーメーションを変えて、2曲目は「DEEP PURPLE Medley」です。今の若者がディープ・パープルを知っているのか分かりませんが、吹奏楽部員には人気なんだそうです。「Burn」「Highway Star」「Smoke On The Water」の3曲がメドレーで演奏されました。エレキベースとドラムスとともに、ノリノリの演奏を聴かせてくれて、手拍子とともにホールに熱い興奮をもたらしました。

 ここで団員によるクイズコーナーがあり、この間にステージが整えられました。クイズで、中央高校の音楽棟には何台のグランドピアノがあるかという質問がありましたが、正解は44台とのこと。大したものですね。さすが音楽科がある高校です。

 続いてはオーケストラのフル編成になって、学生の指揮によって「ジュラシック・パーク」のテーマが演奏されました。ホルンのソロで始まる壮大な音楽が美しく奏でられ、ジョン・ウィィアムズの音楽世界が見事に演奏され、感動を誘いました。

 管弦楽部の新部長になったという男子による挨拶があり、この間にPブロックに16人の合唱団が出てきてスタンバイしました。
 そして、最後は管弦学部とコーラス部の合同演奏で、「リトル・マーメイド」です。指揮は鈴木先生です。5曲がメドレーで演奏されましたが、合唱も加わって美しい音楽に魅了されました。フルオーケストラと共演するには18人の合唱は少なく感じましたが、見事な歌声でした。大きな感動をホールにもたらしで、予定のプログラムは終了しました。

 拍手に応えて、アンコールに「ユー・レイズ・ミー・アップ」を演奏し、しみじみと胸に迫る演奏に、思わず目に涙が込み上げてきました。ホールに、しっとりとした感動をもたらし、ジョイントコンサートは終演となりました。

 こんなにも素晴らしい演奏を聴けるなんて、それも無料で聴けるなんて、何とも幸せなことです。合唱、オーケストラ、吹奏楽と、多彩な演目で楽しませていただきました。声は出せませんでしたが、心の中でブラボーを叫びました。
 新潟県内でも珍しい高校のオーケストラと、県内でも最高レベルにある合唱団の演奏を楽しみ、子供たちの素晴らしいパフォーマンスから元気をいただき、幸せ気分でコンサートホールを後にし、劇場へと急ぎました。
 

(客席:2階C6-11、無料)