新型コロナ感染は拡大を続けており、本日行く予定にしていた「ステイ・アット・ニイガタ・コンサート」と「演奏サークルぽんぽこ
室内楽演奏会」はチケットを買っていたものの、自主規制して参加は断念しました。その代わりにこのコンサートを試聴させていただくことにしました。
恒例になった東京交響楽団の生配信です。1月22日の名曲全集第173回に引き続いて第174回を聴かせていただくことにしました。今回の指揮者は大友直人さんで、共演するのはピアノの清水和音さんです。
ニコニコ生放送のサイトに接続しますと、ミューザのステージが映し出されていました。ステージ中央にピアノが設置されていましたが、ステージ左にもピアノが設置されており、チェレスタとハープが2台ありました。後半用なのでしょうが、なかなか大がかりな編成ですね。
ステージ上ではコントラバスやハープ、ティンパニが音出しを始めて次第に気分か盛り上がってきました。次第に客席が埋まり、コロナ禍にも関わらず、なかなか盛況のようです。音出ししていた団員が下がって、開演時間となりました。
5分遅れで拍手の中に団員が入場。全員揃うまで起立して待つ方式が定着しましたね。最後にコンマスの小林さんが登場して大きな拍手が贈られました。オケの編成は14型、今日の次席は廣岡さんです。
清水さんと大友さんが登場して、前半はラフマニノフのピアノ協奏曲第2番です。大友さんは指揮棒なしです。ゆったりとした出だしで始まり、堂々とした演奏でした。
清水さんは勝新太郎に、背筋を伸ばして凜として指揮する白髪の大友さんはシュトレーゼマンに見えてきましたが、わかる人にはわかるかな。
第2楽章もゆっくりと歌わせましたが、ピアノはそれほど甘くなく、ロマンチックさも節度あるものでした。第3楽章も同様にちょっと冷めた感じを受けましたが、最後は熱く盛り上げてくれました。
大きな拍手に応えて、ソリストアンコールとしてスクリャービンの小品を優しくロマンチックに演奏し、コンチェルトの興奮を鎮めてくれました。
休憩後の後半最初は、ルーセルの「バッカスとアリアーヌ」です。もちろん初めて聴く曲です。管楽器にのせてのヴィオラソロ、そしてコンマスのソロが美しい出だしから演奏に引き込まれました。
明るく軽やかに跳ね回ったと思うと、その後はゆったりと歌い、重厚にリズムを刻み、コンマスのソロの後の管楽器の美しさにうっとり。弦が柔らかく歌い、次第に熱を帯びて盛り上がり、金管が咆哮し、スピードアップして銅鑼が鳴り、盛り上がって演奏を終えました。なかなか良い曲ですね。
若干のステージ転換があってピアノの蓋が開けられ、指揮者用の譜面台が片付けられられました。後半の2曲目はストラヴィンスキーの「火の鳥」です。
地を這うようなコンバスの出だしに始まり、音楽劇に引き込まれました。管楽器のソロが美しく、東響の素晴らしさを再認識させてくれました。奇をてらわない大友さんの音楽作りは期待に違わぬものでした。ネット配信ではありましたが、オーケストラを聴く醍醐味をたっぷりと味合うことができました。
名曲シリーズにふさわしい名曲中の名曲を存分に楽しませていただき、大きな感動をいただいてサイトを後にしました。
(客席:PC前、無料) |