Noism1メンバー振付公演2022
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2022年2月5日(土) 17:00 新潟市民芸術文化会館 劇場
芸術監督:山田勇気
舞台監督:小助川真衣
 

第1部
Four Falling Flowing Filaments
演出振付:樋浦瞳
出演:三好綾音、中村友美、兼述育美、渡部梨乃

French suite #5
演出振付:三好綾音
出演:井本星那、庄島さくら、庄島すみれ

「Nyx」―「Eris」―
演出振付:坪田光
出演:ジョフォア・ポプラヴスキー、杉野可林、横山ひかり、兼述育美、土屋景衣子、渡部梨乃

(休憩15分)

第2部
ひふみよ
演出振付:中尾洸太
出演:井本星那、杉野可林、横山ひかり、青木愛実、西川瑚子

Being there
演出振付:ジョフォア・ポプラヴスキー
出演:中村友美、樋浦瞳

 新型コロナ感染は、オミクロン株が猛威をふるい、まん延防止等重点措置にも関わらず感染拡大を続け、今日の新潟県も感染者数が550人と、土曜日としては過去最高を更新しました。
 外出自粛が望ましい状況であり、出かけるのははばかられましたが、チケットは発売早々に買ってありましたし、マスクをして無言・無動が原則の公演ですので、混雑状況を慎重に検討した上、観させていただくことにしました。

 今日は大雪が予想され、上・中越地方には大雪警報が発令されましたが、新潟市中心部はそれほどの降雪もなく、助かりました。
 ゆっくりと雑務を片付け、りゅーとぴあ入りしました。混雑しているようなら自主規制して参加は断念しようと考えましたが、館内は混雑もなく、まばらな客で、静かな空気が流れていました。もちろん開場待ちの列もありませんでしたので、予定通りに観させていただくことにしました。

 チラシ集めをし、開場とともに入場してこの原稿を書き始めました。昨年は狭いスタジオBで行った公演ですが、今回は新型コロナ感染の拡大により広い劇場での開催になりましたので、空いていて当然ともいえます。
 コアなノイズムファンは、ステージ前の1階席前方に席を取り、その辺りはかなりの密集状態でしたが、私がいる2階席は数人の客のみで、密集・密接のリスクはなくて安心しました。
 前方の席からは女性方のおしゃべりが劇場内に響いていました。係員が注意することもなかったですが、空いていたためでしょうか。ホール内ではおしゃべり禁止なんですけどね。近くでなくて良かったです。

 さて、この公演は、Noism1メンバーの5人の振付による小品を、Noism1、Noism2のメンバーが踊るという企画です。Noism0の皆さんは出演されません。
 この公演は、Noism内で振付家を育成するという意味のほか、踊り手が同僚を振付することで、普段感じることのできない新たな刺激を受け、他者を見る目と共に自己を見つめ直す機会となり、互いに成長できるものと思います。

 開演時間となり、場内が暗転。最初は、樋浦瞳さんによる「Four Falling Flowing Fillaments」です。振り子が大きく振れ、無音の中で踊り手が振り子のように身体を揺らし、時間を刻む機械的な音は、やがて鼓動のリズムを刻み、長い1本の金属棒と共に、4人のダンサーが再び無音のダンスを演じました。そして音楽が流れて跳ね回り、暗闇の中に終演となりました。

 2番目は、三好綾音さんによる「French suite #5」です。時を刻む時計の音の後、3人が無音の中で踊り、再び時計の音の後に、バッハの無伴奏チェロ組曲とともに1人が踊り、フランス組曲の明るい旋律とともに3人が明るく踊って終演となりました。

 3番目は、坪田光さんによる「Nix−Erisー」です。人の地声のような異様な合唱とともに、黒い衣裳の団員8人が塊となって立ち位置を変えずに手で演技し、一転して激しいリズムとともにステージいっぱいに走り回りました。

 休憩後の4番目は、中尾洸太さんによる「ひふみよ」です。荘厳なグレゴリオ聖歌とともに、5人が嘆き苦しみましたが、曲は安らかな聖歌に代わって癒しを感じさせ、1人がステージに残って、4人が後方の台に駆け上がって一人ずつ消えて終演となりました。

 最後の5番目は、ポプラヴスキーさんによる「Being there」です。静から動へ。2人のダンサーが絡み合い、呪文を唱えるような声の後に、静かな中に終演となりました。

 最後に出演者全員がステージに1列に並び、演目ごとに振付者と演者がカーテンコールを受けて、公演の全てが終演となりました。

 5人の作品それぞれに個性があって、いずれも奥深い意味を感じさせましたが、私の理解はそこまでです。プログラムにある各演目の解説文も意味深長であり、無学な私にはその意味することを推し量ることもできません。
 作品に込められた意図は汲み取れなかったことは申し訳なく思いますが、多彩な作品を5本まとめて楽しむことができて、Noismメンバーの魅力を再認識することができました。

 Noismのさらなる発展を祈りながら、寒風の中に駐車場へと急ぎました。冷え込みは厳しいですが大雪にならなくて良かったです。
 
 
(客席:2階15-24、¥2500)