Stay at Niigata Concert 2
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2020年7月4日(土) 14:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
フルート:中林恭子、 ピアノ:田中幸治
ピアノ:小黒亜紀
 

1.中林恭子(フルート)・田中幸治(ピアノ)

  ビゼー:メヌエット(「アルルの女」第2組曲より)
  ウッダール :セレナーデ
  プーランク:フルートとピアノのためのソナタ


2.小黒亜紀(ピアノ)

  メンケン:ディズニー映画「美女と野獣」メドレー
  レクオーナ:マラゲーニャ
  シューマン:トロイメライ
  シューマン(リスト編):献呈
  リスト:ラ・カンパネラ

 一旦りゅーとぴあを後にし、上古町の楼欄で大好きな冷やし中華をいただき、某所で前の公演の原稿を書き、頃合いを見て、りゅーとぴあに戻りますと、開場が始まっていました。
 検温を無事通過し、チケットを呈示し、半券を自分でもぎって箱に入れ、プログラムを自分で取って入場しました。

 2回目の公演は、前半がフルートの中林さんとピアノの田中さんというべテランの二人。後半が大ファンである小黒さんです。

 今回の席も2階席前方。各公演とも、使用する客席が重ならないようにずらして設定されており、前後は1列おき、左右は3席空けられていて、十分すぎるほどの間隔が空けられています。

 時間となり、朱鷺色の花柄のドレスの中林さんと、田中さんが登場して、ビゼーの「メヌエット」で開演しました。最初はちょっと息切れ感を感じましたが、甘くてソフトな演奏は、ベテランならではであり、落ち着きを感じました。

 ここで中林さんの挨拶があり、以後中林さんによる曲目紹介と共に演奏が進められました。2曲目の「セレナーデ」は、1曲目同様に、ゆったりとしたソフトな曲で、自己主張することなく優しくサポートする田中さんと共に、癒しをいただき、うっとりと聴き入りました。

 最後はプーランクのソナタです。ちょっと悲しげな第1楽章。悲嘆にくれて切々と訴え、聴く者に涙を誘うような第2楽章。悲しみを振り切り、開き直ったかのように跳ね回る第3楽章。中林さんと田中さんが寄り添い、せめぎ合い、聴き応えある演奏に酔いしれました。


 照明が落とされ、ピアノの位置がやや前方に移動され、譜面台が片付けられ、鍵盤が入念に消毒・清拭されました。

 照明が明るくなり、ティファニーブルーにキラキラが散りばめられたドレスの小黒さんが登場。「美女と野獣メドレー」で開演しました。感情を込めた演奏に、心揺さぶられるようでした。

 ここで小黒さんの挨拶があり、曲目解説と共に演奏が進められました。2曲目は「マラゲーニャ」です。小黒ワールドが炸裂し、真夏の太陽が照りつけるスペインの情景が眼前に浮かぶようであり、ダイナミックレンジの広いパワーあふれる演奏にヒートアップし、否が応でも興奮させられました。

 3曲目は「トロイメライ」の優しい調べでクールダウンし、続けて演奏された「献呈」で、熱く燃えるような恋心、抑え切れない感情の高ぶりを切々と歌い上げました。

 最後は「ラ・カンパネラ」。流れるように鳴り響く鐘の音。揺れ動く感情の高ぶり。小黒さんの素晴らしさが再認識されました。

 もっと聴いていたいところですが、これで終演となりました。本当は3公演目を聴く予定にして、チケットも買ってあったのですが、予定が入って断念しました。

 外に出ますとザーザー雨。九州では豪雨による被害が拡大し、新潟市では新型コロナ感染の発生が伝えられました。これからどうなりますやら・・。ちょっと憂鬱です。
 

(客席:2階C2-10、セット券:¥700)