毎年この時期は、「ラ・フォル・ジュルネ新潟」が開催され、春の風物詩となっていましたが、新潟市の財政難により昨年から中止されました。それにかわるイベントとして始まったのが「春の新潟音楽ウィーク」です。
かつての「ラ・フォル・ジュルネ新潟」の交流ステージに相当するのがこの「りゅーとぴあ ロビーコンサート」であり、昨年も楽しませていただきました。今年も、27日、28日の2日間に渡って開催され、今日は初日となります。
せっかくの連休初日ではありましたが、天候は味方せず、冷たい雨が降る最悪のコンディションとなりました。山間部では雪が降り、肌寒さが身に染みます。季節が冬に逆戻りしたかのようで、ちょっと暗い気分になりましたが、気を取り直して出かけました。
陸上競技場周辺では「メーデー」で混み合っていました。労働者の皆さん、交通整理の警察の皆さん、寒い中ご苦労様です。
渋滞があって駐車場入りが遅れ、りゅーとぴあの東側ロビーに急ぎますと、ちょうど新潟中央高校コーラス部の演奏が始まるところでした。早速椅子に座って聴き入りました。
コーラス部はいろんな機会で何度も聴かせていただいていますが、さすがですね。ロビーに響き渡る極上のハーモニーに魅了されました。特に「Magos
a rutafa」は心に染みました。最後はもちろん「Hail Holy Queen」。ジジイを悩殺するお尻フリフリダンスもばっちり。楽しく締めくくってくれました。
続いては、同じく新潟中央高校の、今度は音楽科の生徒による演奏です。クラリネット四重奏、ピアノ独奏、トロンボーン二重奏が演奏されましたが、いずれも驚くべきもの。美しい響きに酔いしれました。さすがに音楽を専攻する生徒たちですね。
能楽堂でのコンサートを終えて、大急ぎで昼食を摂り、再び東側ロビーに急ぎますと、新潟サクソフォーン協会のメンバーによるサクソフォーンの四重奏の演奏が始まっていました。
能楽堂での住谷美帆さんのサックスの妙技に驚嘆したばかりでしたが、新潟の皆さんも負けてはいません。響きの良いロビーに響き渡るサックスの柔らかな調べが心地良く、すばらしいアンサンブルを堪能しました。
続いてはソプラノの松村綾菜さんです。新潟中央高校音楽科のご出身だそうですが、容姿端麗で、クリームイエローのドレス姿も麗しく、歌もさることながら視覚的にも魅了されました。
ピアノ伴奏により4曲歌われました。いずれの曲も良かったですが、最後のリゴレットのアリアは圧巻でした。透き通るようなリリカルな歌声が美しく、見事なコルラトゥーラソプラノに感動しました。
これまで名前は存じ上げませんでしたが、このようなすばらしい歌手を知ることができて良かったです。
次はお馴染みの新潟市ジュニア邦楽合奏団です。全体合奏のほか、三味線、尺八、箏の各楽器ごとの合奏があって楽しく聴かせていただきました。
私は前方に席を取ったため、至近距離で聴くことになりましたが、個々の奏者の技量のすばらしさに感銘しました。よく鍛えられていることが伝わりました。
最後の打楽器も加わっての「越後の子守り唄」は聴き応えありました。ステージの狭さからいつもより小編成の演奏でしたが、その分引き締まった演奏でした。
邦楽に打ち込む子どもたちの頑張りを目にし、全国でも貴重な邦楽合奏団は、新潟市の宝であることを改めて実感しました。そして薫風之音でも活躍中の鯨井先生、ご苦労様です。
最後はアモーレ・マルーの皆さんによるバロックの演奏です。弦楽四重奏に笠原さんのスピネット、丸山先生のリコーダーが加わってのヴィヴァルディの「夏」では、丸山先生の超絶的演奏に圧倒されるとともに、バックを支えるメンバーのアンサンブルの美しさに感動しました。
次はバロックフルートの水島あやさんとソプラノの風間左智さんが加わってアリアが歌われ、すばらしいパフォーマンスに魅了されました。風間さんはさすがです。これで終わりというのが残念でした。
これで本日のロビーコンサートは終わりです。フルに聴けて良かったです。明日も楽しみですね。
(客席:いろいろ、無料) |