新潟市の財政難から、ラ・フォル・ジュルネ新潟が中止になってしまいました。その代わりに設定されたのが「新潟音楽ウィーク」です。
あらかじめ予定されていた公演に加えて、ロビーコンサート、ロビーワークショップ、人形劇上演、スペシャル市民オーケストラ公演などを行おうというものです。低予算ではありますが、今の新潟市の身の丈に合った企画だと思います。ただし、発表になったのは最近であり、市民に十分周知されていないのが心配です。
それはさておき、ロビーコンサートに参加させていただきました。ラ・フォル・ジュルネの交流ステージに相当するものということになりましょうか。東側ロビーの壁際に小さなステージが組まれ、椅子がたくさん並べられていました。
1コイン・コンサートを聴いて、東側ロビーに駆けつけますと、すでにポッチャリーノ弦楽四重奏団の演奏が始まっていて、美しい弦楽四重奏が響きの良いロビーに優しく、柔らかく響き渡っていました。個人で、オーケストラで活躍されているお馴染みのメンバー4人ですので、演奏の素晴らしさは言うまでもありません。
続いてはラ・フェッテ・デ・リコという女性6人によるリコーダーアンサンブルです。優しいリコーダーの調べが耳に心地良く、春風のように爽やかに響きました。
次は私のお目当ての小黒亜紀さんです。新潟のピアニストでは最も好きです。演奏もさることながら、“語り”も魅力的であり、これまで何度も感動をいただいています。ショパンのノクターン第2番、バラード第1番が演奏されましたが、偶然にもこれは1コイン・コンサートでそれぞれ米津さん、小瀧さんにより演奏されています。小黒さん、米津さん、小瀧さんの3人とも東京音大出身というのも偶然でしょうか。
演奏を比較してしまいますが、ロビーの仮設ステージという悪条件にも関わらず、小黒さんの演奏の素晴らしさを再確認しました。コンサートホールで聴いたらもっといいだろうなあ・・。小黒さんで1コイン・コンサートしたら良いのになあ。などと感じながら聴いていました。
火祭りの踊りを情熱的に演奏して終演となりましたが、演奏もトークも素晴らしく、小黒さんの魅力が良く出ていたと思います。やはり素晴らしいピアニストですね。
1コイン・コンサートの2回目を聴き、再びロビーコンサートに参加しました。ロビーに行きますと、すでにアモーレ・マルーの皆さんの演奏が始まっていました。アモーレ・マルーはリコーダーの丸山先生を中心に結成されたバロックアンサンブルであり、これまでも何度か聴かせていただいていますが、弦楽四重奏(井口歩、白井麻也、和田意織、瀬高伸一郎)
にチェンバロ(笠原恒則)、バロックフルート(水島あや)、リコーダー(丸山友裕)、そして風間左智さんの歌が加わるという編成です。すごいメンバーですので、演奏の質の高さは言うまでもありません。
1曲目は風間さんの歌うアリアで、宮廷にいるかのような風雅な歌声と演奏に、心奪われました。2曲目は丸山先生のリコーダーソロによるヴィヴァルディの冬で、リコーダーを持ち替えながらの見事な演奏に、さすが新潟の第一人者と唸らせました。バックのメンバーの演奏の素晴らしさも再認識しました。最後は再び風間さんが加わってのアリアで、表現力溢れる風間さんの歌声は耳に優しく、うっとりと聴き入りました。この時代の歌は風間さんにぴったりですね。ここでは丸山先生はリコーダーでなくバロックフルートを演奏されていました。いろいろやられるんですね。
本日最後は新潟中央高等学校コーラス部です。コーラス部の演奏は何度も聴かせていただいていますが、その度に感動をもらっています。今回は2年生・3年生だけの出演とのことでした。
4曲歌われましたが、いずれも美しい女声合唱で、期待にたがわぬものでした。最後は楽しくお馴染みのヘイル・ホーリー・クイーン。コーラス部といえばこの曲は欠かせませんね。
今日はこれでおしまいですが、明日(29日)は、10時から新潟市ジュニア邦楽合奏団と新潟市ジュニアオーケストラの弦・管アンサンブル、16時15分からアンサンブル・ゼフィール(フルート四重奏)と新潟市ジュニア合唱団が出演します。感動の演奏は間違いありませんので、是非聴かれますようお勧めします。
(無料)
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