東京交響楽団第112回新潟定期演奏会
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2019年3月31日(日) 17:00 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮:高関 健
コンサートマスター:グレブ・ニキティン
 


ベートーヴェン:交響曲 第6番 ヘ長調 op.68 「田園」

(休憩20分)

ベートーヴェン:交響曲 第5番 ハ短調 op.67 「運命」

 平成30年度最後の東響新潟定期演奏会です。本当に最後の最後、31日の夕方の開催です。前回が昨年12月2日でしたから、約4か月ぶりになります。
 この間、コンサートホールは12月17日〜3月28日まで改修工事が行われ、昨日のジュニア音楽教室のスプリングコンサートから使用が再開されました。随分長期に渡ってコンサートホールが使用できず、寂しい思いをしていましたので、嬉しさもひとしおです。

 さて、今回のプログラムは高関健指揮によるベートーヴェンの「運命」と「田園」です。誰もが知る名曲中の名曲であり、チラシのキャッチコピーの“これこそ、音楽の「世界遺産」”という言葉がぴったりです。日頃聴けない曲を聴けるのが定期演奏会の魅力ですが、こういう定番曲も大切だと思います。
 これほどの名曲でありながら、東響新潟定期112回の歴史の中でも、「田園」は2012年1月の第69回(指揮:秋山和慶)以来7年ぶり、「運命」は今回が初めてというのは驚きです。本当に意外ですね。

 東京で演奏したプログラムを、そのまま翌日に新潟で演奏するというのが新潟定期の基本であり、魅力なのですが、今回のプログラムはサントリー定期やオペラシティシリーズ、川崎名曲全集にはありません。新潟独自の企画かと思ったのですが、昨日ウエスタ川越で演奏していました。前日に東京周辺での演奏の翌日に新潟で演奏するというスタイルは崩していません。

 音楽文化会館から移動しますと、既に開場されており、席に座ってこの記事を書き始めました。客席は次第に埋まってきて、最終的には9割方は埋まっていて、最近では珍しい大入りになりました。やはり親しみやすい曲目が集客につながったものと思います。

 いつものように拍手の中に団員が入場。全員揃うまで起立して拍手に応え、最後にニキティンさんが登場して大きな拍手が贈られ、チューニングに入りました。

 オケの配置はヴァイオリンが左右に分かれる対向配置で、チェロとコントラバスが左、ヴィオラが右の配置です。弦の編成は小型で、弦5部は、12-10-8-5-4です。

 高関さんが登場して、最初は「田園」です。小型の編成の強みが発揮され、機動力溢れるスピーディさを感じました。晴れ渡った春の空を髣髴させるような透明感と明るさが感じられ、爽やかな演奏でした。特に木管の出来が素晴らしく、終盤の嵐の場面でのティンパニも良い仕事をしてました。

 後半は「運命」です。これも「田園」同様に、躍動感に溢れ、明るく爽やかな演奏でした。苦虫を噛み潰したような深刻味など微塵もなく、スポーツカーで高速道路を疾走するようなスピード感と爽快感は格別でした。こんなに小気味良い「運命」はこれまでになく、スカッとして気持ちよかったです。
 弦も管も素晴らしく、前半同様に木管群の素晴らしさに感嘆しました。この曲はこれまで何度も聴いていますが、コントラファゴットがこれほど音量豊かに聴こえたのはこれまでになかったように思います。
 すべてが新鮮に感じられ、新たな感動をいただきました。東響と高関さんが作り上げた一期一会の奇跡の音楽に、興奮で胸が高鳴りました。

 以上のように、演奏は良かったのですが、私の席では終始ブーンというような低周波の音が聴こえていました。改修前にはこんな音はしなかったと思うのですけれど・・。音の響き方も少し違うような印象を持ちます。私の気のせいかなあ・・。気のせいでしょうね。

 

(客席:2階C*-*、S席:定期会員)