毎年この時期に恒例になっている新潟中央高等学校のの管弦楽部とコーラス部のジョイントコンサートです。ともに新潟県内最高峰の実力を誇り、新潟県代表として活躍していますので、高水準な演奏をまとめて聴けるのが魅力ですし、両者の共演も楽しみですので、このところ毎年聴かせていただいております。
なお、新潟中央高等学校には普通科、普通科学究コース、食物科、音楽科の4科からなりますが、管弦楽部、コーラス部ともに学校全体としての活動であり、音楽科だけの定期演奏会は12月に別に行われています。
今日はいろいろありまして、行こうか行くまいか思案していましたが、1時過ぎに駆けつけました。すでに開場されていましたが、後方に席が空いていましたので着席し、開演を待ちました。
第1部はオーケストラステージです。最初はコーラス部も加わって、校歌が演奏されました。例年アンコールで演奏されているように思いますが、今年は意表をついて最初の曲となりました。毎年聴いていますが、なかなか美しい曲ですね。私の母校の校歌より曲としては好きです。
続いては「アルルの女」第2組曲です。これでもかというくらいに、ゆったりとしたスピードで演奏が始まり、ちょっと重々しく感じましたが、次第にエンジンがかかりだし、メヌエットのフルートソロもきれいに決まり、ファランドールを迫力いっぱい、ダイナミックに演奏して〆てくれました。終わり良ければすべて良し。良い演奏でした。
「バッカナール」は素晴らしいでき。これは文句なく楽しめました。アラビア風の異国情緒を美しく表現し、オケのアンサンブルも良かったです。気分爽やかな心地良い演奏でした。
休憩後の第2部はコーラスステージです。ピアノ伴奏は今年も斉藤晴海さんです。先日行われたNHK合唱コンクールで見事金賞をとり、新潟県代表を決めたときに歌った2曲が歌われました。
これはもう、いうことなどありません。心洗われるような透き通った歌声に感動し、さすがに新潟一の合唱だと納得しました。2曲目の「月色の羽音」は、春のLFJ新潟や新潟クラシックストリートで歌われ、聴かせていただいていますが、さすがに完成度は高くなっていました。お見事です。
続いて卒部生の合唱団「すずかけ」の出演です。さすがに高校生とは違った落ち着きといいますか、熟した味といいますか、大人の味が出ていたと思います。ボーカルアンサンブル・コンクールで金賞を取ったという実力が感じ取れました。
そしてふたたびコーラス部が登場。今度は全日本合唱コンクールで歌う予定の2曲が歌われました。最初は課題曲の「再会」でしたが、なかなか良い仕上がりではないでしょうか。
2曲目はコーラス部のために作曲されたオルジナル曲です。モスクワ音楽院のアガジャーノフ氏の作曲ですが、中央高等学校音楽科はモスクワ音楽院と提携・交流していますので、そのつながりでしょうか。
今日が初演だそうですが、旧約聖書ヨブ記第3章がロシア語で歌われました。嘆きから祈りへとつながる構成で、心に強く響いてきました。コンクールでも感動と驚きを誘うのではないでしょうか。
この2曲が全国でどう評価されるか楽しみですね。新潟県代表として実力を発揮されますことをお祈りし、陰ながら応援したいと思います。頑張ってくださいね。
2度目の休憩後の第3部は、管打アンサンブルで開演しました。管打アンサンブルというと分かりにくいですが、要するに吹奏楽です。3年生の指揮で演奏されましたが、美しいアンサンブルで迫力ある演奏は、オーケストラだけでなく、吹奏楽としても実力十分であることが伺われました。2曲目では指揮者がチューバを演奏したりして大活躍。お見事でした。
続いては卒業生も加わって、編成が大きくなって、「オペラ座の怪人」がメドレーで演奏されました。指揮は3年生の女子です。オケの厚みも音量も増し、ミュージカルの世界を存分に表現していました。
そして最後は、コーラスも加わって「フィンランディア」です。これで3年生は最後の演奏という思いもあってか、感動的な演奏でした。この曲は管弦楽でも盛り上がる曲ですが、合唱が加わりますと味わいが高まりますね。興奮と感動をいただきました。
アンコールに「美女と野獣」を、オケと合唱とで美しく演奏して終演となりました。2時間半に及ぶ素晴らしい演奏をありがとうございました。これからの発展をお祈りします。
(客席:1階19-6、無料) |