東響ロビーコンサート (ヴァイオリン&コントラバス二重奏)
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2016年9月18日(日) 12:30  新潟市民芸術 コンサートホール ホワイエ
 
ヴァイオリン:土屋杏子
コントラバス:安田修平
 



クロイツェル:ソナタ ハ長調 op.16 第1楽章

ヘンデル(ハルヴォルセン編):パッサカリア ト短調

グリエール(プロト編):組曲

 東響新潟定期の日恒例のロビーコンサートです。素晴らしい演奏を、響きの良いホワイエで無料で聴けるというお得なコンサートであり、毎回楽しみにしています。
 親密な空間の中で、至近距離で個々の東響のメンバーの演奏やトークに接し、身近に感じられるようになる貴重な機会でもあります。

 美しき土屋さんと安田さんが登場して、クロイツェルのソナタで開演しました。ヴァイオリンの柔らかな調べとそれを支えるふくよかなコントラバスが、残響豊かなホワイエに響き渡りました。天井からも音が降り注ぎ、包み込まれるような感覚になります。

 ここで安田さんのトークが入りました。ヴァイオリンとコントラバスの二重奏の曲はほとんどなく、ボッテジーニの曲があるくらいだそうです。今日の演目はすべてヴァイオリンとコントラバス用に編曲したものだそうです。

 続いてはヘンデルのパッサカリア。ハルヴォルセンが編曲したものを、プロトがヴァイオリンとコントラバス用に編曲したものだそうです。
 超絶技巧を尽くしたような二人の演奏は聴き応えがありました。曲目自身が美しいものですが、二人の素晴らしい演奏と、響きの良いホワイエとあいまって、良い音楽を聴けたなあという満足感を感じました。

 そして最後はグリエールの組曲です。全8曲の中から5曲をプロトがヴァイオリンとコントラバス用に編曲したものだそうです。曲調の違う5曲を、メリハリをつけながら楽しく聴かせてくれました。

 予定演奏時間を超えて、たっぷりと楽しませていただきました。容姿同様に、美しい土屋さんのヴァイオリンの音色。人柄がしのばれるような、ほんわかとした安田さんのトークと、超絶技巧の限りを尽くしての演奏。アイコンタクトを交わしながら見事なアンサンブルを聴かせてくれました。

 このお二人に限らず、個人としても卓越した技量を持つプロの演奏家集団が東京交響楽団です。やっぱりプロのオーケストラって凄いんだなあと改めて感じられました。
 

(無料)