とある楽器の二重奏曲 fourth 「チェンバロは歌う」
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2016年7月24日(日) 14:00  ヒーリングホール
 
チェンバロ:笠原恒則、飯田万里子
 
作者不詳:スカボロー・フェア
カー:イタリアン・グラウンド
作者不詳:グリーンスリーヴス

スウェーリンク:わが青春は過ぎ去り (独奏:笠原)

フレスコバルディ:そよ風吹けば
モンテヴェルディ:恋の苦悩を胸に秘め
作者不詳:麗しのペドリナ

ヘンデル:涙の流るるままに (独奏:飯田)
ヘンデル:パッサカリア ト短調

パーセル:アブデラザール組曲
   1.序曲 2.ロンド 3.エア 4.エア 5.メヌエット
   6.エア 7.ジグ 8.ホーンパイプ 9.エア

(休憩20分)

F.クープラン:恋のうぐいす (独奏:飯田)
F.クープラン:復活祭のモテット 「勝利!キリストは甦られた」

デュフリ:三美神 (独奏:笠原)
A.-L.クープラン:2台のクラヴザンによるサンフォニーより 第2楽章

リュリ:アルミードのパッサカリア

ヴィヴァルディ:協奏曲 ト短調 RV107
    1.アレグロ 2.ラルゴ 3.アレグロ

(アンコール)
モンテヴェルディ:ホッペアの戴冠 より ホッペアとネロの二重唱
 

 笠原さんと飯田さんによるチェンバロ・デュオのコンサートです。今回で4回目となりますが、昨年に引き続いて聴かせていただくことにしました。今日と30日(りゅーとぴあ・スタジオA)の2公演開催され、どちらにしようか悩みましたが、今日の公演を聴くことにしました。

 今日は新潟県音楽コンクールの本選会があるほか、高校野球の決勝も行われ、気温もさることながら、文化でもスポーツでも熱い日になりました。
 今日は野球を見ながら家で大人しくしていようと思ったのですが、しばらくコンサートから遠ざかっていましたので、家から近いヒーリングホールで開催されたこのコンサートへ出かけました。
 ヒーリングホールといってもご存じない方もあるかもしれませんが、リコーダー奏者として活躍しておられる皮膚科開業医の丸山先生のクリニックの待合室が、コンサート会場として使用されています。

 猛暑の中会場に到着。ちょうど開場時間で、1000円を払って入場しました。私とともに入場した女性以外客はなく、ホールでは笠原さんがチェンバロの調律に励んでおられました。
 その後客が次々と増えてきて、最終的には30人以上になったようです。ホール(待合室)は吹き抜けになっており、2階にも席が設けられていて、2階の方が響きが良いと笠原さんが話されていましたが、私は1階に腰を落ち着けてしまい、2階に席を移すのも面倒でしたので、そのまま1階で聴くことにしました。

 今回はチェンバロで歌を歌うというのがテーマで、笠原さん(一部飯田さん)の曲目解説をはさみながら演奏が進められました。一部独奏も交えながらチェンバロの二重奏が演奏されました。

 お二人の演奏技術のすばらしさは言うまでもないですが、しっとりと艶のある笠原さんのチェンバロ、きらびやかさを感じさせる飯田さんのチェンバロの微妙な音色の違いも面白かったです。

 奏者と間近の、まさにサロンコンサートというべき環境で聴く演奏は贅沢であり、優雅な時間を過ごすことができました。日曜日の昼下がりにはぴったりのコンサートだったと思います。
 休憩時間では丸山先生よりお茶とお菓子のサービスがあり、奏者や客同士の歓談の時間も設けられたのは良かったです。

 30日はスタジオAで同じ内容のコンサートが開催されますが、会場が大きくなり、今日とは違った雰囲気になるものと思います。アットホームな雰囲気の今日とは違った別の魅力があるかもしれません。ただしお茶のサービスはないそうです。

 演奏もさることながら、笠原さんの曲目解説もわかりやすく、楽しく音楽に浸ることができました。多彩で活発な音楽活動をされている笠原さん、そして飯田さんのますますのご活躍を祈念しつつ会場を後にしました。

 

(客席:1階左側、\1000)