Togo Museum Ensemble 第18回演奏会 |
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2016年6月4日(土) 14:00 阿賀野市立吉田東伍記念博物館 吉田東伍生家 |
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Togo Museum Ensemble (ポッチャリーノ弦楽四重奏団)
Vn1:奈良秀樹、Vn2:小島健弘、Va:長尾 幸、Vc:安部信之介 |
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第1部 大人向けクラシックステージ
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第8番
バーバー:弦楽四重奏曲 より 第2楽章 アダージョ
(休憩15分)
第2部 3歳から楽しめるポピュラーステージ
モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク より 第1楽章
(楽器紹介)
となりのトトロ
(楽器体験)
カントリーロード
(指揮体験)
G線上のアリア
365日の紙飛行機
(アンコール)情熱大陸 |
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阿賀野市の安田市街にある吉田東伍記念美術館でのミュージアムコンサートです。吉田東伍は、「大日本地名辞書」を13年かけて独力で編纂し、日本歴史地理学の先駆者だそうです。この吉田東伍は阿賀野市安田の出身で、その生家の場所に記念博物館が作られました。
私の職場は阿賀野市にあり、この博物館の存在は知っていましたが、1回も来たことはありませんでした。また、ここでミュージアムコンサートが開催されていることも知りませんでした。今回が18回目ということですので、すでに長い歴史があるようです。
今回は、たまたまチラシがりゅーとぴあに置いてありましたので、コンサートの開催を初めて知りました。この地で12年も仕事している私が知らないのですから、世間的にも知名度は高くないものと思います。
ということで、私の職場に近いですので、職場でたまった雑用を片付けた後、この博物館に出かけました。300円の入館料を払って受付し、開演前に博物館の展示を見て回りました。
コンサートの会場は、博物館の隣にある吉田東伍の生家の大広間です。戸はすべて取り払われ、開放的になった大広間にステージが作られていました。アップライトピアノも置いてありましたので、ピアノ付きのコンサートも可能なようです。
今回が18回目ですので、これまで様々なコンサートが行われてきたものと思いますが、ヴァイオリンの奈良さんは初回からフル参加だそうです。主催者の1人がオケ経験者で、そのつながりのようです。
今回の出演メンバーは、ポッチャリーノ弦楽四重奏団の4人で、一応Togo Museum Ensemble のメンバーということだそうです。
客席は大広間ですから、畳の上に座るか、用意された椅子に座るかですが、椅子席は埋まっていましたので、畳の上に座って聴くことにしました。
時間となり、主催者の挨拶の後、おなじみのアズキ色のシャツの4人が登場。さすがにポッチャリーのに皆さんは存在感抜群です。体型だけなら私もメンバーに入れます。
前半はクラシックステージです。こういう場ですので、明るく親しみやすい曲を選曲するのが常道と思いますが、ショスタコーヴィチとバーバーという何とも渋い選曲です。2曲とも阿賀野市初演だそうです。暗くて重苦しい曲を2曲並べるという心意気には感激です。
最初はショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第8番です。全5楽章が切れ目なく演奏される30分近い大曲です。いかにもショスタコという雰囲気が漂い、予想通りに暗くて陰鬱です。緊張感あふれる音楽を直球勝負で演奏し、ノックアウトされました。
開放された大広間ですので、残響は全くなく、直接音だけがガンガン迫ってきます。ちょっと刺激的な音に感じましたが、この曲には合っていたようです。
口直しにデザートのような優しい曲がほしいところですが、次はバーバーのアダージョ。これ以上ないような暗い曲ですから、完全に打ちのめされました。でも、聴き応えは十分すぎるものであり、青白く燃え上がるような情念を感じました。満足感は高かったです。
ただし、畳に長時間座っていましたら腰が痛くなり、大変な苦痛もありました。休憩後の後半は、畳はあきらめ、椅子席にしようと思ったのですが、屋内の椅子席は埋まっていましたので、庭先のベンチに座って聴くことにしました。庭先でも十分な音量で音楽は伝わってきました。
後半は子供向けのプログラムが組まれましたが、実際にいた子供は1人だけでしたので、狙いは外れてしまったようです。
前半とは正反対に明るい曲ばかりで、音も生き生きしていました。楽器紹介のほか、楽器の演奏体験、指揮体験などの時間も取られていましたが、期待した子供がいませんでしたので、拍子抜けだったかもしれません。
プログラムに載っていなかった曲もあり、演奏は楽しいものでした。情熱大陸をアンコールに演奏して終演となりました。
畳敷きの大広間で聴くクラシックというのも趣があってよいですね。新潟市でいえば燕喜館でのコンサートみたいなものですね。
でも、腰が悪いと座って聴くのがつらいです。すっかり椅子の生活に慣れてしまい、畳での生活を忘れてしまった自分を反省しました。
また秋にコンサートを予定しているとのことであり、どんなプログラムか期待したいと思います。
(入館料 \300) |