りゅーとぴあオペラ劇場 イタリア・オペラ 超名曲集
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2016年3月5日(土) 17:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
ソプラノ:高橋薫子、メゾ・ソプラノ:有田真恵、テノール:ブラゴイ・ナコスキ、バリトン:リステ・ヴェルコフ
合唱:にいがた東響コーラス(合唱指揮:足立さつき)
ピアノ:山口佳代
指揮:大河内雅彦
解説:小鉄和広
 
第1部 アリアと合唱の名曲

 1.ヴェルディ:オペラ「イル・トロヴァトーレ」から
      合唱「アンヴィル・コーラス」
      アズチェーナのアリア「炎は燃えて」(有田)

 2.ジョルダーノ:オペラ「アンドレア・シェニエ」より
      ジェラールのアリア「国を裏切る者」(ヴェルコフ)
     
 3.ドニゼッティ:オペラ「愛の妙薬」より
      ネモリーノのアリア「人知れぬ涙」(ナコスキ)

 4.ヴェルディ:オペラ「ナブッコ」より
      合唱「行けわが思いよ 金色の翼に乗って」

(休憩15分)

第2部 ヴェルディ:オペラ「椿姫」ハイライト

 1.前奏曲

(第1幕から)

 2.導入から 
    ヴィオレッタとアルフレードの二重唱
     「乾杯の歌」(合唱付)  「まあ真っ青だわ・・・」

 3.シェーナとアリアから
    ヴィオレッタ「ああそはかの人か〜花から花へ」

(第2幕から)

 4.シェーナとアリアから
     アルフレード「私の燃える心を」

 5.シェーナと二重唱から
     ヴィオレッタとジェルモン「天使のように清純な娘を」

 6.シェーナから
     ヴィオレッタ、アンニーナ、アルフレード「神様 お力を!」

 7.シェーナとアリアから
     ジェルモン「プロヴァンスの海と池」

 8.第2幕フナーレから
     ヴィオレッタ、アルフレード、ジェルモン、合唱
       「こちらに来るようお願いしたけれど」

(第3幕から)

 9.シェーナとアリアから
     ヴィオレッタ「さよなら 過ぎ去った美しい夢」

 10.シェーナと二重唱から
     ヴィオレッタとアルフレード「パリを離れて」

 11.終幕フィナーレから
     ジェルモン、ヴィオレッタ、アルフレード、アンニーナ、医師
        「ヴィオレッタ!」
          

 りゅーとぴあオペラ劇場オペラコンサートは、小鉄和広さんのプロデュースにより、低料金ながらも毎回内容の濃いコンサートで楽しませてくれます。今回はにいがた東響コーラスも参加して、イタリアオペラの名曲集です。

 客席は1階と2階席のみの使用ですが、空席も目立ち、いつもの入りでしょうか。内容の良さと低料金を考えますと、これを聴かないというのはもったいなく思います。

 いつもの小鉄さんの解説で演奏が進められました。P席のパイプオルガンの前にスクリーンが設置され、字幕が投影されました。合唱団の入退場もよく計算されており、企画・演出が考え抜かれていることが良くわかりました。ピアノは毎回お馴染みの山口さん。相変わらず容姿端麗ですね。

 前半はイタリアオペラの名曲。独唱者が良いのはもちろんですが、合唱の皆さんもすばらしい歌声でした。さすがに場数を踏んでいる東響コーラスと感銘しました。

 後半は「椿姫」のハイライトです。小鉄さんの進行・解説で話が進められましたが、重要なアリアや重唱は網羅され、合唱も加わって、豪華な内容でした。ピアノ伴奏で舞台装置こそありませんが、オペラのエッセンスを十二分に楽しめました。
 ヴィオレッタの高橋さんは新潟に何度も来られていてお馴染みですが、今日の歌声はこれまで以上にすばらしく、美しかったです。
 アルフレードのナコスキも新潟でお馴染みですが、これもいい歌声でした。ジェルモンのヴェルコフもアンニーナの有田さんも抜群。どの出演者もさすがにプロとうならせました。

 出ずっぱりだったピアノの山口さんも賞賛すべきでしょう。ご苦労様でした。合唱団がいないときも大河内さんが指揮していましたが、ハイライトとはいえ長大なオペラですので、ピアノへの指示出しが欠かせないようでした。

 この「椿姫」だけでも1時間半近く休みなしで、終演は7時半というボリュームたっぷりな公演となりました。合唱を含めた出演者数と観客数を考えますと、贅沢なコンサートだったと思います。

 いずれの出演者も良かったですが、特に主役を演じた高橋さんに大きな拍手を贈りたいと思います。また、プロデュースした小鉄さんも大したものだと思います。次はどんな企画をしてくれるのか楽しみです。
 
 

(客席:2階D5-31、A席 会員割引:¥2250)