東響新潟定期の日恒例のロビーコンサートです。東響トップ奏者の演奏を、身近に、気軽に、無料で聴けるというお得なコンサートであり、今回は木管四重奏です。なかなか魅力的なメンバーであり、発表された時から楽しみにしていました。
今日は、隣の新潟県民会館では、朝から合唱コンクールが開催されており、学生さんたちで賑わっていました。ちょうど昼食時であり、芝生の広場では、レジャーシートを広げてお弁当を食べているグループや、発声練習をしているグループなどさまざまで、若者たちの熱気で満ち溢れていました。音楽に打ち込む青春というのも良いですね。
ホワイエに行き、仮設ステージの正面に座って開演を待ちました。四人が登場していよいよ開演です。左からフルートの甲藤さん、オーボエの池田さん、ファゴットの福井さん、クラリネットのヌブーさんという配置です。眼鏡がお似合いの、チャーミングな甲藤さんの司会進行で演奏が進められました。
最初はボザの曲。甲藤さんの解説もあり、なるほどと思いながら聴いていました。残響豊かなホワイエに木管の音がこだまし、豊潤なアンサンブルを生み出していました。ホルンが加わっての五重奏はありますが、この組み合わせでの四重奏の曲って少ないんだそうですね。木管の柔らかな調べは心に優しく響きます。
2曲目はフルートが外れて、リード楽器の3人(トリオ・ダンシュ)によるイベールの5つの小品です。急-緩-急-緩-急という曲調の5曲よりなりますが、3人の絶妙のアンサンブルで楽しませてくれました。
最後は4人に戻って、フェルナンデスの曲です。新しい曲で、日本初演だと話されていました。甲藤さんによる曲目解説のとき、各楽章の副題をエマニュエルさんに発音してもらったりして楽しませてくれました。
この曲は、現代曲らしからぬ馴染みやすい曲でした。第二楽章では、池田さんはコールアングレに持ち替えての演奏で、柔らかな調べに、うっとりと聴き入りました。
今日の演目は、いずれも初めて聴く曲ばかりでしたが、木管の優しい響きが心に染みました。また、ロビーコンサートは曲を聴く楽しみもありますが、東響のトップ奏者の皆さんと身近に接することができるのも魅力です。今回は、甲藤さんとお近づきになれて良かったです。
次回は、10月18日(日)、フルートの高野成之さん、ヴィオラの青木篤子さん、ハープの景山梨乃さんの出演です。珍しい組み合わせであり、これも楽しみですね。
(客席:正面、 無料) |