新潟市ジュニアオーケストラ教室OBの弦楽アンサンブルの演奏会です。ジュニアオケを新潟の宝としてこよなく愛する私としましては、OBアンサンブルも応援しないわけにはいきません。
昨年2月の第1回演奏会(新潟市江南区文化会館)、8月のサマーコンサート(りゅーとぴあスタジオA)と聴かせていただきましたが、若さ溢れる躍動感ある演奏に感激しました。今回は3回目のコンサートですが、定期演奏会としては2回目ということのようです。
今回の会場は新潟市音楽文化会館です。西区某所で“ラーチャン”を食べ、某所に寄った後会場入りしました。開場2番目に入場し、前方正面に席を取りました。会場はこれまでより大きいホールになりましたが、なかなかの入りではないでしょうか。私の友人の姿もあり、新潟の音楽ブロガーも集結されたようです。
団員が入場し、最後にコンミスの河本さんが登場。一礼して開演です。編成は5-5-5-5-3で、総勢23人です。これまでより団員は増えています。コントラバスは中央後方に並び、お馴染みの別森さんがしっかりと支えています。
最初は「弦楽のための三楽章」です。最初から、弦楽の音色の美しさ、アンサンブルの見事さに驚きました。これまでの演奏会でも、うまいなあと感心していたのですが、さらにブラッシュアップされ、高水準の音楽を聴かせてくれました。この曲だけで、聴きに来た甲斐があったと思うほどでした。
2曲目は、編成が小さくなり、4-4-2-2-1です。師岡さんが賛助出演で加わりましたが、通常のチェンバロではなくて小型のスピネットです。
ジュニアオケOGであり、指導者である廣川さんと庄司さんが登場して、バッハの協奏曲です。容姿そのままに、華やかで明るい廣川さん、しっとりと艶のある庄司さん。ヴァイオリンの音色の違いが面白かったです。バックに支えられ、味わい深いバッハを聴かせてくれました。
休憩の後は、メインのフィレンツェの思い出です。編成はフルになりました。もともと弦楽六重奏の曲ですので、ヴァイオリン(5-5)のほかに、ヴィオラ(3-2)もチェロ(2-3)も2つに分かれました。これにコントラバス3が加わり、弦楽合奏としても複雑な演奏となっていました。
この演奏も前半に勝るくらいの熱気が溢れ、若さの爆発とでも言いましょうか、弾けるような、小気味良い演奏でした。アンサンブルの乱れもなく、パワー溢れる演奏に、聴く方はノックアウト。参りましたという言うしかありません。ここまで練習を積まれた団員の皆さんにブラボーを贈るとともに、鍛え上げた団長の笛木先生も讃えたいと思います。
アンコールのシベリウスも絶品。何という美しさでしょうか。新潟のアマチュアでこれほどきれいな弦楽アンサンブルはめったに聴けません。ため息が出るほど。最後は明るく80日間世界一周でしめ、全員が礼をして終演となりました。
いずれの曲も、指揮者なしでの素晴らしいアンサンブルに驚嘆しました。がさつくことなく、音色も良かったです。回を重ねるたびに成長が見て取れて、聴く喜びを感じます。
次回は8月1日土曜日に、りゅーとぴあ能楽堂でコンサートをするそうです。サマーコンサートという形になるのでしょうが、どんな曲を、どんな編成で演奏するのか、今から楽しみです。
良い音楽を聴いて、さわやかな気分で外に出ましたら、青空が広がり、太陽の光が降り注いでいました。素晴らしい演奏に天も喜んでいるかのようでした。
(客席:9−14、\500)
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