新潟チェロアンサンブル第10回記念定期演奏会
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2014年5月18日(日) 14:00  新潟市音楽文化会館
 
指揮:舘野英司
チェロ独奏:紫竹友梨
 


J.S.バッハ:シャコンヌ

シューベルト:アルペジョーネとピアノのためのソナタ

(休憩15分)

ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第1番

シベリウス:カレリア組曲 より 行進曲風に
       悲しきワルツ
       アンダンテ・フェスティーヴォ

(アンコール) マスカーニ:カヴァレリア・ルスティカーナ間奏曲
 
 
 ぐずついた天候だった昨日とは裏腹に、すっきりと晴れ渡り、気持ちよい日曜日になりました。今日も様々なコンサートがありましたが、このコンサートを前半だけ聴かせていただきました。

 新潟チェロアンサンブルは、初心者から楽団経験者まで、幅広いメンバーがチェロの合奏を楽しんでいる団体で、年1回の定期演奏会を開催しており、今年が発足10周年ということです。私は2008年の第4回定期演奏会を聴いたことがあり、6年ぶりに聴かせていただきました。

 ステージいっぱいに並ぶチェロ奏者は壮観です。数えてみましたら23人おられました。最初はバッハのシャコンヌです。初心者を含めて、これだけの人数のアンサンブルをあわせるのは至難のわざと思われ、指導された舘野さんのご苦労がしのばれます。若干音程が定かでないことも垣間見えたり、早いパッセージに付いて行けない奏者もあったりはありましたが、それなりに聴き映えする演奏に仕上がっていたと思います。

 続いては紫竹さんをソリストに迎えてのアルペジョーネ・ソナタです。紫竹さんといえば、先日のLFJ新潟の交流ステージで素晴らしい演奏を聴かせてくれたことが記憶に新しく、今日の演奏も楽しみにしていました。
 さて、今日の演奏はピアノパートがチェロアンサンブルに編曲されたものであり、チェロ合奏をバックにチェロ独奏をするという試みです。
 素晴らしい演奏を期待したのではありますが、音程の定まらない23人のチェロの中で、音程を保ちながら自分の演奏をするというのは、やはり大変だったろうと思います。でも、最後まで果敢に弾ききり、自分の音楽を作り上げたというのは賞賛すべきと思います。
 この曲は偶然にも、昨日のSanDo concertで片野大輔さんと遠藤吉比古さんによる演奏を聴いたばかりでした。優れたピアニストと共演した片野さんと比較するのは酷な話と思います。今度はピアノとの演奏を聴かせていただきたいと思います。

 後半もチェロ合奏用に書かれたブラジル風バッハのほか、チェロ合奏用に編曲された曲の演奏がされましたが、都合により後半は聴くことができませんでした。

 アマチュアの愛好家の発表会ですので、当然いろいろと難はありますが、楽しく合奏を楽しむという趣旨は伝わってきました。聴くだけで楽器を演奏できない私には、うらやましく思えます。聴く喜びもありますが、演奏する喜びはもっと楽しいに違いありません。これからの益々の発展をお祈り申し上げます。
 

(客席:9-9、無料)