うおぬま響きの森コンサート・シリーズ2013 尾高忠明指揮 札幌交響楽団
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2013年10月27日(日) 15:00  魚沼市小出郷文化会館 大ホール
 
指揮:尾高忠明
コンサートマスター:大平まゆみ
 



ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 作品95 「新世界より」

(休憩20分)

ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 作品67 「運命」

(アンコール)
エルガー:弦楽のためのセレナード ホ短調 作品20 より 第2楽章
 
 

 昨夕の感動が忘れられず、今日も札響を聴きに行きました。実は、今日はブーニンのリサイタルに行く予定だったのですが、公演中止となり、予定が空いていました。そこで、柏崎フィルでも聴きに行こうと予定を立てていたのですが、急遽予定を変更して小出まで遠征することにしました。

 今日も天候は回復せず、太陽が出たかと思えば雨が降ったり止んだりで、生憎の日曜日となりました。せっかくの魚沼遠征ですので、魚沼市内の某温泉で体を癒してから小出郷文化会館に行きましたが、山の紅葉がきれいで、秋深しを実感しました。

 当日券発売の2時に会場入りし、早々に2階席前方のチケットを買いました。しばし休憩・散策しましたが、このホールの環境は良いですね。広くてきれいな響きの森公園内にあり、世間から隔絶されて、非日常を味わうことができます。関越道小出ICのすぐ横で、車でのアクセスも最高です。

 開場時間となり入場。ホワイエで、昨日買いそびれた札響のCDを買い、客席へ行きました。客の入りは7〜8割程度でしょうか。チケット売り場の座席表ではかなりの席が売れていましたが、シリーズの通し券を買って来ない人がいるものと思われました。私の周囲も混みすぎることなく、ゆったりと見晴らし良くコンサートに臨むことができました。

 洒落たチャイムが鳴って、開演時間となり、拍手の中楽員が入場。オケの編成は弦5部が12-10-8-7-6と、コンパクトです。コンマスは昨日同様に大平さんでした。

 尾高さんが颯爽と登場して、いきなりの「新世界」です。早めのテンポで、エネルギーいっぱいに、グイグイと押してくる演奏であり、生き生きとして、明るく躍動感がありました。ゆっくりと考える余地を与えず、勢い良く、ダイレクトに心に迫ってきました。
 第2楽章のコールアングレはしっとりと聴かせ、第3-4楽章はアタッカで突入し、興奮のフィナーレを迎えました。聴き飽きた感のある「新世界」ではありますが、新鮮な感動を与えてくれました。

 休憩後は「運命」。前半同様に、速めのテンポで、軽快に勢い良く迫ってきました。アンサンブルの乱れはなく、息遣いと気迫が客席に伝わってきました。第2楽章は流麗に歌わせ、第3楽章の低弦のアンサンブルもお見事。終楽章の圧倒的な盛り上がりに、精神的高揚を感じました。

 アンコールは昨日と同じエルガーの弦楽セレナーデでした。昨夜以上のきれいな弦楽アンサンブルに、聴きほれるばかりでした。

 新潟県内屈指のホールの響きの良さもあり、期待以上に楽しめたコンサートでした。「新世界」と「運命」というこれ以上ないような名曲プログラムでしたが、飽きることなく、楽しむことができました。
 音楽監督の尾高さんと息もピッタリで、一糸乱れぬアンサンブルで全力疾走。一期一会の名演奏を聴かせてくれて大満足でした。

 新潟から遠征した甲斐のあるコンサートで、ウキウキ気分で関越道を家路に着きました。元気をもらって、明日から仕事を頑張らねば・・・。

  

(客席:2階3−28、当日券:¥4000)