毎回楽しみにしているジュニア・オケの演奏会です。先月のジュニアオーケストラフェスティバルでもホストオケとして、素晴らしい演奏を聴かせてくれて、その実力が全国的にも高いことを認識することができました。
今回は、りゅーとぴあ開館15周年記念公演の一環で、新潟にもファンが多い人気指揮者:飯森さんの指揮ということもあり、期待は高まるばかりです。
いつもはりゅーとぴあのインフォからいただいていた入場整理券も、今回は往復はがきでの応募となり、どうなるかと心配していたのですが、「033」という番号がふられた整理券が届いて一安心しました。ちなみに、番号「0001」という整理券をもらったことがあるのが私の自慢です。それが何だといわれると返す言葉はありませんけれど。
ともあれ、どんなプロオケでもかなわない感動がジュニア・オケにはあります。毎年アンコールで演奏される「威風堂々」は、涙なしでは聴けません。ウィーン・フィルが来ようが、ベルリン・フィルが来ようが、私はジュニア・オケを選びます。ということで、今回も万難を排して駆けつけました。
気合を入れて聴くとき必ず食べるラーチャンを食べ、早めに開場の列に並び、Cブロック前方に席を取りました。その後はホワイエのバルコニーに移動し、ロビーコンサートを聴きました。
いずれも素晴らしい演奏であり、「うまいなあ〜」というのが率直な感想。フルートアンサンブルはダンスしながらの演奏で度肝を抜きました。
開演時刻となり、A合奏から演奏開始です。最初はジュニアオーケストラ・フェスティバルでも演奏した「運命」のフィナーレです。チェロが2本しかないのに、トランペットが9本というような変な編成ですが、厚みのある迫力ある演奏を聴かせてくれました。
続いての「サウンド・オブ・ミュージック」もいい演奏でした。アルプスの風景が思い浮かようで、演奏技術がどうのという前に、うっとりと聴き入ってしまいました。
オケがB合奏に入れ替わって、いよいよ飯森さんの登場です。最初は「ウィリアムテル序曲」。出だしのチェロがバッチリと決まり、その後の各パートのソロもお見事。一皮向けたジュニア・オケを聴かせてくれました。
これまでのサウンドとは大きく違って、まさに飯森サウンド。切れのあるダイナミックな演奏です。奏者の息遣いもピッタリで、ジュニア・オケもここまで来たかと感慨にふけりながら聴いていました。
休憩後の最初は「道化師」。これは息を呑むばかり。目を閉じて聴いていたら、東響定期かと勘違いするほどのように思われました。もはや唖然とするばかり。
最後はジュニアオーケストラ・フェスティバルでも演奏した「スペイン奇想曲」。コンマスを初め、各パートのソロも見事で、渾身の演奏だったと思います。重心の低い、厚みのあるサウンド。ダイナミックでエネルギッシュな演奏で興奮させられました。4回の練習でここまでオケのサウンドが変わるとは・・。すごいですね。
飯森さんの挨拶と宣伝があった後、山本真希さんがオルガン席につき、いよいよアンコールは「威風堂々」です。泣くまいとは思っていましたが、やっぱり涙が出てしまいました。卒団生を送るこの曲は、涙なしでは聴けません。
今回の驚きは、クライマックスのオルガンが加わる所で、団員が全員起立して演奏したこと。「のだめ」か「シモン・ボリバル」かというような驚きでした。フルートはダンスまでしています。こんな演出は初めて。飯森さんの指示でしょうか。
何度聴いてもすばらしい。この感動はなんなのでしょうか。あふれ出る涙をぬぐいながら終演を迎えました。最後は全員で一礼。
あ、あ〜! ジュニア・オケっていいなあ・・。こんな感動はプロオケでもめったにないですものねえ・・・。生きていて良かったなあ。明日から仕事頑張るぞ〜。というような気分にさせてくれました。ありがとうございました。
ブラボー! ジュニア・オケ! ブラボー! 飯森さん!
(客席:2階C2−9、無料) |