コンチェルト・インストアライブ  野口万佑花(Vn)&西田遼太郎(Pf)
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2013年9月14日(土) 13:30  コンチェルト
 
ヴァイオリン:野口万佑花
ピアノ:西田遼太郎
 


チャイコフスキー:アンダンテカンタービレ

クライスラー:愛の悲しみ

キュイ:「万華鏡」より オリエンタル

アラン・メンケン:美女と野獣

ポール・デスモント:テイクファイブ

ラフ:カヴァティーナ

ビーバー:「ロザリオのソナタ」より パッサカリア (無伴奏ヴァイオリン)

モンティ:チャールダッシュ

(アンコール)
サン=サーンス:白鳥

(曲順はうろ覚えです。感動しまくってましたので・・。)

 
 

 東堀のコンチェルトで開催されている恒例のインストアライブに行ってきました。今回は将来が嘱望される期待の若手二人の演奏です。11時半と13時半の2回演奏されましたが、13時半の演奏を聴きました。

 今日の土曜日はたまたま休みの週で、幸いにも聴くことができました。13時半前に着いたのですが、演奏を始めようとしているところでした。この回は6人ほどの客。ピアノは左側のスタインウェイが使用されました。

 アンダンテカンタービレで開演です。第一印象は、「いい音だなあ」です。先週、ひび割れた、枯れたヴァイオリンの演奏を聴いたばかりでしたので、野口さんの演奏は新鮮に心に響いてきました。音に潤いがあり、しっとりとした、生命感ある音色に感じました。低音は心地よく響き、高音も芯があって、上品に響き、決して刺激的ではありません。やっぱり、ヴァイオリンはこうじゃなきゃねえと思いを新たにしました。(先週は何だったんだろう?)

 以後野口さんの曲目解説を交えながら演奏が進められました。クラシックだけじゃなくて、ジャズまでこなす多才ぶり。いずれの演奏もバッチリと決め、感心するばかり。

 圧巻は、ビーバーのパッサカリア。コンチェルトの佐藤さんに勧められて取り組んだ曲だそうですが、心にダイレクトに迫る演奏に、言葉を失い、聴き入るのみでした。この若さで、こんな魂をゆさぶるような演奏をしてくれるなんて・・。言葉で表現できませんが、凄いとしか言いようがありません。
 バッハのシャンコンヌと並ぶ無伴奏ヴァイオリンの二大名曲だそうですが、今回初めて聴かせていただきました。新潟でこの曲を弾けるのは野口さんだけと佐藤さんが話されていましたが、聴かせていただいてありがたかったです。

 野口さんのことばかり書いてしまいましたが、西田さんのピアノも良かったです。スタインウェイから美しい響きを紡ぎ出してくれました。とてもアップライトピアノとは思えないような、輝きのある、豊潤な響きに感銘を受けました。特に、美女と野獣のピアノ伴奏にはぞくっとしてしまいました。次は西田さんのソロの演奏会を聴いてみたいです。

 お二人とも新潟大学の学生さんだそうですが、新潟の若手にこんなすごい演奏家がいるなんて、驚きであり、感激であり、うれしくなりました。そして、演奏もさることながら、二人の人柄もすばらしいです。いい演奏を聴かせていただいて、感謝でいっぱいです。
 
 野口さん、西田さん、そして佐藤さんにブラボーを贈らせていただきます。今後の活躍を陰ながら応援させていただきたいと思います。
 

 会場には少数精鋭ながら、コンサートでよくお見かけするお顔、ブロガーがずらり。関心の高さが伺われました。次回は、9月27日金曜日の夜、井上静香さんらによるライブが予定されているとのことです。平日は行けそうにないのが残念です。
 

(客席:右手、無料)