新潟室内合奏団第64回演奏会
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2012年11月10日(土) 19:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮:本多優之
ギター:藤元高輝
 


ハイドン:交響曲第104番 「ロンドン」

(休憩15分)

ロドリーゴ:アランフェス協奏曲ニ長調

 (ソリストアンコール) ヘンツェ:ロイヤルウインターミュージック


ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ

ドビュッシー:小組曲

 (アンコール) ドビュッシー(カプレ編):子供の領分より ゴリウォーグのケークウォーク
 
 

 東京出張から帰り、新潟駅からホールに直行。6時半に到着。混み合っているかと思いましたが、ほどほどで、Cブロックに席をとりました。
 今回の演奏会は、弱冠20歳ながらも数々のコンクールの優勝歴を持つギターの藤元さんとの共演が楽しみでした。

 前半はハイドンの「ロンドン」。オケのサウンドとしては良い音であり、特に弦楽はきれいでした。小編成のオケの良さが生かされて、心持ち乗り切れない面を感じましたが、軽快で心地よい演奏と思いました。

 後半最初は「アランフェス協奏曲」。超有名曲ではありますが、実演で聴く機会は意外になく、私は2002年5月に、村治佳織さんの演奏を聴いて以来、10年振りかと思います。
 藤元さんはやはり凄かったです。ダイナミックでありながら繊細。とても20歳とは思えない落ち着きがありました。第2楽章の歌わせ方など感動的でした。オケも頑張ってくれました。イングリッシュホルンのソロも良かったです。この曲を聴いただけで、今日は満足に思えました。

 藤元さんの挨拶があって、アンコールが演奏されました。昨年亡くなった誰かの曲とのことでしたが、曲目は聞き取れませんでした。コンチェルト2号さんのブログによりますと、ヘンツェのロイヤルウインターミュージックとのことでした。これがまた素晴らしいテクニックで、超絶技巧に聴き惚れてしまいました。

 続いては「亡き王女のためのパヴァーヌ」です。出だしのホルンが全てを決めしまうように思う曲ですが、頑張ってくれました。管楽器の各奏者とも良い音を出しおり、しっとりと心に染みる演奏だったと思います。

 最後の「小組曲」も良い演奏でした。先ほど「アランフェス」を聴けただけで満足と書きましたが、このドビュッシーも負けず劣らず素晴らしい演奏でした。コンサートの最後に持ってきただけはあります。

 アンコールも良かったです。前半は若干乗り切れなかった面も感じないではありませんでしたが、後半は大満足でした。新潟室内合奏団の編成に良くあった選曲も良かったものと思います。

 最後にコンマスの一礼がなくて、ばらけた感じがありましたが、期待以上の素晴らしい演奏会だったと思います。次回は来年6月8日、音楽文化会館で、シューベルトの「未完成」、ヴェルディの「ファゴットと管弦楽のためのカプリッチョ」、シベリウスの交響曲第3番が演奏されます。楽しみにしましょう。
   

(客席:2階C6−3、¥1000)