毎年恒例のスプリングコンサートです。新潟市が誇るジュニア邦楽教室、ジュニア合唱団、ジュニアオーケストラ教室をまとめて聴けるという願ってもないコンサートです。いつもは最終日曜日なのですが、他の催しとの重なりからか、土曜日の開催となりました。幸い今日の土曜は休みが取れたので、聴くことができました。
開演前のロビーコンサートも聴きものですから、1時前に会場入りして、開場待ちの列に並び、いつものCブロックに席をとりました。そしてホワイエの3階バルコニーに上がって、ロビーコンサートに臨みました。
いつものように階段上でファンファーレが演奏されて開演。最初は邦楽教室による三味線演奏と筝演奏でした。ホワイエに音が良く響き、ほのぼのと、ほっとするような和の雰囲気が心地よかったです。
続いては、ジュニアオケのアンサンブル演奏でしたが、いつもながらお見事。管も弦も良かったですが、特に「ホルベルグ組曲」は、うっとりと聴き入りました。
そして最後は小編成の合唱団です。スキャットによるウィリアム・テル序曲で意表をついた後、しんみりと、情感豊かに「さくらさくら」の歌声が響くと、騒がしかったロビーが静かになって、みんなが聴き入っていました。代表の挨拶も大変良かったです。
ロビーコンサートが終わって、いよいよ本公演です。客の入りは良く、9割以上は入り、ほぼ満席といっても良いでしょう。
最初はジュニア邦楽教室です。毎度お馴染みの曲ですが、皆さんうまく演奏されていたと思います。級が上がるにつれ、演奏は良くなりますが、初級の演奏もかなり良かったです。カーテンコールでは作曲者の川崎先生もステージに上がられました。
全国でも珍しいジュニアによる邦楽です。新潟でこんな活動をしているなんて、誇るべきことであり、素晴らしいことと思います。今年は団員が増えたとのことですが、益々の発展を期待したいです。
続いては、ジュニア合唱団によるミュージカルです。舞台セットなどありませんが、照明が工夫されていて、演出的には良かったと思います。ちょっと台詞が聞き取りにくく、筋書きが分かりにくかったですが、ソロを歌った皆さんは頑張っていました。毎年聴いていると、小さかった子が大きく成長し、感慨もひとしおです。どうしても親の目線で見てしまいます。
休憩後はジュニアオケです。最初は初級のA合奏でしたが、例年以上の良い演奏だったと思います。簡略化された編曲版ですが、十分に聴ける演奏で驚きました。いつもは子どもらしい、ほのぼのとした危うさも魅力なのですが、そんな不安感は微塵も感じさせず、堂々とした演奏で、これがA合奏とは思えないほどでした。
続くB合奏は、自称ファンクラブ会員としましては、今さら何も言うことはありません。伝説の名演と讃えられた昨年定期のチャイコフスキーの交響曲第5番の感動は今でも心に残ります。今日の演奏も期待を裏切りませんでした。
「アルルの女」は、最初は若干の乱れを感じないでもありませんでしたが、次第に良くなり、メヌエットのフルートソロはお見事でした。思わず頑張れと心の中で叫んでいました。良かったです。ファランドールの盛り上げ方もグッド。あれだけ煽っても乱れなかったのはさすがです。
そして、「ロメオとジュリエット」。この曲は今年のLFJ新潟の本公演で演奏することになっているので、注目していたのですが、十分な仕上がりに思います。シンバルがもう少しピシッと決まるともっと良かったですけれど。LFJまで4週間。さらにブラッシュ・アップされるものと期待しています。
なお、今回が新しいコンミスのお披露目となりました。なかなか堂々とした立ち居振る舞いだったと思います。これから頑張ってもらいたいと思います。応援してますよ。
ラストは今日の出演者全員参加でBelieve。A合奏以外は合唱での参加です。ステージいっぱいの参加者は壮観です。指揮の上野さんが段取りの悪さを誤っていましたが、謝るほどのものはなく、お詫びはせっかくの盛り上がりに水をさして余計だったかも・・。
ロビーコンサートから終演まで3時間20分もの長丁場。内容たっぷりで、お腹いっぱい音楽を堪能し、子どもたちからエネルギーをもらうことができました。
やっぱり、ジュニアっていいなあ・・・。誇るべきものが少ない新潟ですが、ジュニア音楽教室rとりゅーとぴあは全国に自慢できます。夏には各教室の定期演奏会があります。聴いたことのない人は、だまされたと思って、一度お聴きになってください。きっと虜になること間違いなしです。
(客席:2階C5-5、無料) |