西川多目的ホールは、新潟市西蒲区の国道116号線沿いの分かりやすい場所にあり、図書館に併設されています。名前のごとく多目的に使用できる平土間のホールですが、収納式の客席があり、ホール主催の地元向けのコンサートが毎月開催されています。これまでも何度か聴きに行き、このホームページでも紹介しています。
今日は奥村さんというより、潟響のコンミスである松村さんが出演することもあって、このコンサートを聴きに行くことにしました。正直言えば、連日のコンサート通いのため、チケット代が底をつき、無料コンサートを選んだというのが真実です。
家から近いので、あっという間に到着。ステージ前の中央に席を取りました。コンサートを企画している平井さんの司会で開演。以後、奥村さんのMCで演奏が進められました。
最初は、奥村さんの琴独奏です。曲ごとに琴を替えたり、調弦したり、せわしない様子でしたが、楽しく聴かせてくれました。シューボックス型のホールの響きも良かったです。
続いて鮮やかなオレンジ色のドレスの松村さんが登場し、曲の解説を交えながら、春の海が演奏されました。琴とヴァイオリンの組み合わせはミスマッチかと思いましたが、音域が同じということもあって、良く合っていました。
続いて琴独奏で1曲演奏し、十七弦を準備する間、松村さんの独奏がありましたが、ホールいっぱいに朗々と響くヴァイオリンは大変きれいでした。こんな多目的ホールでこんなに豊潤な響きが体験できたのは意外でした。
その後は十七弦の演奏になりましたが、チェロの音域と一致するとのことで、低音の響きが心地よかったです。ちなみに、「万年青の実」という曲が演奏されましたが、「万年青」は「おもと」と読みます。念のため。
続いて、松村さんのソロの後、十七弦とヴァイオリンの二重奏により、奥村さん自身による編曲物が演奏されました。おなじみの曲でしたが、心地よく新鮮に響いていました。
アンコールを演奏して終演となりましたが、トーク付きで肩がこらず、日曜日の午後に気軽に聴くにはちょうど良いコンサートだったと思います。
日頃聴く機会がなかった琴、十七弦でしたが、その魅力を再認識しました。邦楽以外の曲でも楽しく聴くことができ、楽器としての奥深さを知ることができました。
奥村さんのお名前は存じ上げてはいましたが、実際に聴くのは今回が初めてでした。このようなすばらしい奏者が新潟にいることはうれしいですね。これからも機会がありましたら聴かせていただきたいと思います。
また、松村さんは潟響のコンミスとして、あるいは室内楽のメンバーとしての演奏は聴く機会がありましたが、意外にもソロの演奏を聴く機会がなく、2曲だけでしたが、無伴奏のソロを聴けてよかったです。終演後松村さんは平井さんとともにロビーに立たれていましたが、間近で拝見しても大変おきれいでいらっしゃいました。
さて、この月1回のコンサート、来月は女性トランペット奏者、12月はジャズヴァイオリンとのことですが、さて、誰が出演されるんでしょうね。
(客席:4列目中央、無料) |