三膳知枝 ピアノリサイタル
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2011年10月9日(日) 14:00  だいしホール
 
ピアノ:三膳知枝
 
 


ハイドン:ピアノ・ソナタ ハ短調 Hob.XVI:20

(休憩15分)

J.S.バッハ:ゴールドベルク変奏曲 ト長調 BWV988
 
 

 今日は朝から快晴。まさに秋晴れです。青空を見上げると心もウキウキ。こんな日曜日の午後、コンサートがないかと調べましたら、このコンサートとりゅーとぴあでの秋のオルガン発表会がありました。
 実は無料ということもあって、オルガンを聴こうかと思ったのですが、今日は新潟シティマラソンがあり、陸上競技場周辺は交通規制があったり、駐車場が閉鎖されたり、満車だったりしていましたので、急遽予定を変更して、だいしホールへと向かいました。

 三膳知枝さんについては不勉強で名前も存じ上げませんでしたが、新潟市の出身で、モスクワで研鑽を積まれ、CDも2枚出されているそうです。ゴールドベルク変奏曲を演奏するというのが目玉であり、私がこのコンサートを選んだポイントです。

 某駐車場に車をとめ、ちょっと古町をのぞいてからホールへと向かいました。「古町どんどん」をやっていて、大賑わいでした。古町はいつもこうだと良いのですけれど。

 さて、当日券を買って入場。客席は3分の2程度の入りでしょうか。ご年配のご婦人方が多いようでした。自由席でしたので、中央右側に席を取りました。
 
 場内が暗転して濃紫のドレスで眼鏡をかけた三膳さんが登場して、ハイドンのソナタで開演しました。大変緊張したような表情で、演奏も緊張感が感じられました。18分程度の短い曲で、あっという間に前半が終了しました。演奏が終わっても三膳さんの表情は硬いままでした。

 休憩時間のアナウンスもないまま、休憩に入りました。休憩が何分なのか知らせるのが普通と思うのですけれど。ちょっと配慮が足りないようでした。

 再び場内が暗転。場内はシーンと静まり返りましたが、なかなか三膳さんが出てきません。静寂が途切れそうになったとき、漸く登場。表情は前半同様に硬く、無表情。ピアノに向かう動作も硬く、ぎこちない様子でした。

 おなじみのアリアで演奏開始。三膳さんの表情そのままにちょっと硬さのある演奏でしたが、全曲を飽きさせることなく聴かせてくれました。音量豊かな力強いダイナミックな演奏で、寝る暇も与えてくれませんでした。個人的好みとしましては、もう少しさらりと演奏しても良かったように思います。各変奏ともに同じように力を込めた演奏であり、一本調子でメリハリが乏しいように感じました。あくまで無知な素人の感想ですけれど。

 演奏が終わっても表情は硬く、礼をする動作もやっぱり硬かったです。カーテンコールでも無表情。拍手を受けたら、うれしそうな顔をしてくれても良さそうに思うのですけれど、最後まで表情は硬いままでした。

 演奏は良いのですが、ステージマナーとしてはどうでしょうか。いやいや演奏しているような感じで、にこりともしないのはどうしたんでしょうね。CDを出し、2000円という入場料を取るプロの音楽家とすると問題じゃないでしょうか。

 と、ちょっと後味の悪さを感じてしまいました。アンコールはありませんでしたが、長いゴールドベルクの後では、アンコールも不要とも思えました。最後は明るい顔で締めてくれたら私も明るい気持ちで帰れたのですけれど。カーテンコールの時くらい微笑んでくれたらなあ・・。精根尽き果てて、客への挨拶もできないほどの入魂の演奏だったということなのでしょうね。

 この文章を読まれて気分を害されましたらお詫びいたします。あくまで素人のたわ言とお許しください。
 

(客席:H-17、全席自由:2000円)