ウィーン・ヨハン・シュトラウス管弦楽団 ニューイヤー・コンサート2011
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2011年1月10日(月・祝) 18:30  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮・ヴァイオリン: ヨハネス・ヴィルトナー
 
ヨハン・シュトラウスII:喜歌劇「こうもり」序曲
ヨハン・シュトラウスII:ポルカ・シュネル「舞踏会のかわいらしい花束」
ヨハン・シュトラウスII:ポルカ「オーストリアからの贈り物」
ヨハン・シュトラウスII:ワルツ「レモンの花咲くところ」
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・シュネル「騎手」
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ「小さい風車」
ヨハン・シュトラウスII:ワルツ「皇帝円舞曲」

(休憩20分)

ヨハン・シュトラウスII:喜歌劇「ジプシー男爵」入場行進曲
ヨハン・シュトラウスII:ポルカ・シュネル「前進せよ」
ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ「わが人生は愛と喜び」
ヨハン・シュトラウスII:新ピチカート・ポルカ
ヨハン・シュトラウスII:ポルカ・フランセーズ「クラップフェンの森にて」
ヨハン・シュトラウスII:ポルカ・シュネル「雷鳴と稲妻」
ヨハン・シュトラウスII:ワルツ「美しく青きドナウ」

(アンコール)
上真行:一月一日
ヨハン・シュトラウスII:シャンペン・ポルカ
ヨーゼフ・シュトラウス:憂いもなく
ヨハン・シュトラウスI:ラデツキー行進曲
 
 
 新年を迎え最初のコンサートとなります。新年といえばやはりニューイヤー・コンサート。昨年と同様に末娘と家内との3人で聴きに行きました。

 毎年この時期は、日本の各所でいろんな団体によるウインナ・ワルツのコンサートが開催されます。中にはいかにも臨時編成というような怪しげな団体もないではないようですが、このヨハン・シュトラウス管弦楽団は、1825年にヨハン・シュトラウスI世により結成され、ヨハン・シュトラウスII世により現在の編成(43人)で新たに創設された由緒正しいオーケストラです。つまりこのオケの編成を念頭にして、ウインナ・ワルツの名曲の数々が作られているとも考えられます。ということで、正統的ウインナ・ワルツを楽しむことにしましょう。

 大雪にはならずに済んでいますが、冷え込みは厳しく、道路はツルツル・ガリガリ。寒さが身にしみます。ホールに着くとかなりの賑わいでした。S席エリアのサイド席に若干の空席がありますが、8割以上は埋まっているでしょうか。今日は成人式ということもあってか晴れ着姿の女性もあったりして、いつものコンサートより華やかな感じがしました。

 新潟総合テレビ(NST)と新潟日報社の主催ということで、昨年と同様にNSTの村山アナが登場して挨拶がありました。拍手の中楽員が登場。編成は、弦5部が10-5-3-3-3、フルート(ピッコロ持ち替え)2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、トランペット2、トロンボーン1、ハープ1、打楽器2(ティンパニ、ドラムセット、その他)そして指揮者(ヴァイオリン弾き振りあり)であり、総勢43人となります。この編成は昨年と同様であり、創設以来変わりはないようです。ちょっとメタボ体型(昨年よりは痩せたかな?)のヴィルトナーが登場して開演です。

 演奏は手馴れたもので、音色もきれいです。編成は小さいですが、音量的にも十分であり、ウィンナ・ワルツを演奏するにちょうど良い編成です。

 前半はヴィルトナーの日本語、英語、ドイツ語の入り混じったコミカルなトーク、曲目紹介を交えながら演奏が進められ、楽しませました。曲によってはヴィルトナーはヴァイオリンの弾き振りを披露しましたが、ソロではなく、オケと一緒の演奏で、目立つものではありませんでした。

 後半は打楽器の二人によるコミカルな演技で会場を沸かせました。この演出はアドリブではなく、毎回同じように思いますが、節度があって嫌味がなく、楽しく演奏を聴くことができて良かったです。「雷鳴と稲妻」を軽快に演奏し、「美しき青きドナウ」で盛り上がりは最高潮となりました。

 アンコールは昨年同様に「一月一日」で始まり、「シャンペンポルカ」で大騒ぎ。客席にコルク球を打ち込んだり、最後にシャンペングラスで乾杯する演出は昨年同様でした。その後の「憂いもなく」では楽員の掛け声もあり、そして最後はお決まりの「ラデツキー行進曲」。ワンパターンではありますが、これがないとコンサートは終わりませんし、客も納得しないでしょう。

 最後の最後に、村山アナの挨拶がありましたが、マイクが入っていなくて、何を言っているのか聞き取れなくて、かわいそうでした。
 なお、昨年のコンサートでは協賛のスポンサーからの商品の抽選会がありましたが、今回は何もありませんでした。不況のせいでしょうか。

 堅苦しくない、楽しいコンサートで、演奏も良かったです。テレビで見るウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートよりも数倍楽しめました。オケとしては小さな編成ですが、音量・迫力とも十分であり、何ら不満はありません。この編成がヨハン・シュトラウスの意図したものでありますし。

 幸せ気分でホールを出ると、冷え込み厳しく、氷点下の世界。月が出ていましたが、寒風吹き荒れ、寒々としていました。あ〜あ、冬は嫌いだなあ・・・。
 


(客席:2階C5-6、S席:8000円)