Duo Capriccio 石井玲子&斉藤美和子 ピアノデュオリサイタル
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2010年10月16日(土) 14:30  新潟市音楽文化会館
 
ピアノ: 石井玲子、斉藤美和子
パーカッション(賛助出演): 本間美恵子、大越玲子
 
 
バーバー:スーヴェニール「バレエ組曲」Op.28 より  (連弾)
           3.パ・ドゥ・ドゥ
           6.ギャロップ

デュティユー:響きの形 より
           No.1、No.2、No.4

グアスタビーノ:3つのアルゼンチンのロマンス より
           1.サンタ・フェの娘たち

ラヴェル:ラ・ヴァルス

(休憩15分)

バルトーク:2台のピアノと打楽器のためのソナタ


(アンコール)
バーンスタイン:ウエストサイド物語より アメリカ
 
 

 このお二人のピアニストに関しては、全く存じ上げていませんでしたが、新潟県立大学の准教授でいらっしゃいます。今日のコンサートは新潟県立大学教育研究活動推進事業ということで無料です行われました。「20世紀の響き」という副題が付けられており、20世紀の音楽が演奏され、後半のバルトークではパーカッションとの共演もあって興味がわきました。ラヴェル以外は聴いたことがない曲ばかりなので、勉強のためにもと考え聴きに行った次第です。
 
 中ほどに席を取りましたが、ホールは7割程度の入りでしょうか。お子様方も多数来場されていて、老若男女いろいろでした。ステージにはピアノが2台向き合うようにセッティングされていました。

 最初のバーバーの曲は2台ピアノではなく、連弾で演奏されました。いきなりの迫力ある演奏に実力の確かさが伺われ、音楽に引き込まれました。続くデュティユーはいかにも現代曲らしいものでしたが、音楽というよりも曲名のごとく音の響きを堪能できました。南米の作曲家グアスタビーノの曲は分かりやすく親しみやすい曲で楽しめました。前半最後のラヴェルは力の入った豪快な演奏であり、2台ピアノならではの響き、迫力を感じさせました。これまでオーケストラ演奏でしか聴いたことがなかったので、全く別の曲に感じてしまいました。

 休憩後はピアノは2台並んで客に背を向けるように配置され、ピアノの奥に多数の打楽器が配置されました。賛助出演の2人を加えてバルトークが演奏されました。本間さんはジュニア・オケのトレーナーとして活躍されていますし、オルガンとの共演などで演奏を聴いたことがあります。大越さんはどうも見覚えがあるのですが、もしかしたら以前は桝口さんじゃなかったでしょうか。ご結婚されたんでしょうか。(勘違いでしたらすみません)

 演奏はピアノと打楽器が多彩な響きを形作り、音響として楽しむことはできましたが、楽しい曲ではなかったです。こういう曲なんでしょうが、他の曲も含め、バルトークはイマイチ馴染めません。

 アンコールは大越さんのカホンに始まり明るく楽しく締めくくりました。本間さんはタンバリンを持って客席に登場し、盛り上げの貢献していました。

 全部で1時間半のコンサートでしたが、多彩な演目で飽きさせませんでした。20世紀の曲ばかりで、馴染みにくいものもありましたが、日ごろ聴く機会のない曲をまとめて聴くことができて良かったです。それも無料というのはありがたかったです。新潟に優秀なピアノストがたくさんおられることを知ることができたのも良かったです。

 余談ですが、こういう現代曲を客席にいた幼児の皆さんは楽しめたのかなあ・・・。
 

(客席:10−8、無料)