ウィーンの森Bühneバーデン市劇場 歌劇「ラ・ボエーム」
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2010年9月12日(日) 17:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
 

プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」 (全4幕:ホールオペラ形式)

 第1幕/第2幕

 (休憩20分)

 第3幕/第4幕 
 

ロドルフォ:ヴァレリィ・セルキン
ミミ:エヴァ・ホルニャコォヴァ
ムゼッタ:オルゥガァ・ベツァツィンスカァ
マルチェッロ:ソォコリィン・アスゥラァニィ
ショナール:ルゥシイ・ニコゥフゥ
コッリーネ:ファルマァル・サァルゥ
パピニョール:ベッポォ・ビンダー
ベノア/アルチンドーロ:マンフレッド・シュヴァイガァ

合唱:Bühneバーデン市劇場合唱団
オーケストラ:モーツァルティアーデ管弦楽団
指揮:クリスチャン・ポラァック

舞台美術:エヴァルト・バリコ
助監督:クリスタ・エルトル
衣裳:スザンナ・オツピナー
演出監督:ルチア・メシュヴィッツ

 
 

 久しぶりのオペラ鑑賞です。バーデン市劇場といってもこれまで名前も聞いたことはなかったのですが、きれいなチラシと低料金、そしてホールオペラ形式ということに興味を持ち、聴きに行くことにしました。今回は家内もいっしょです。
 さて、出かけようというときになって、末娘も行きたいなあと言い出し、急遽一緒に行くことにしました。ペアチケットは家内と娘に渡し、私の分は当日券を買い求めることにしました。いい席はないもの覚悟していましたが、チケットの残は多く、何と家内たちの席の並びを買うことができました。

 入場すると、ステージ上にセットが組まれており、オケは右側に配置されていました。ホールオペラということで、ステージ上のオケの前に簡単な小道具を配置して、簡単な演技をするくらいのものと想像していたのですが、予想以上に立派な舞台が組まれていてびっくりしました。客席は正面以外は空席が多く、寂しさを感じました。

 指揮者が登場して開演です。小編成のオケですが、音量は十分であり、演奏もこなれていました。各出演者はいずれもいい声であり、見事な歌いぶりでした。「冷たい手」「私の名はミミ」「ロゼッタのワルツ」などのおなじみのナンバーも良かったです。
 コンサートホールということで音響的には優れ、気持ちよく聴くことができました。セットは簡素ですが、必要十分であり、これ以上のものは不要にすら感じました。むしろ、これだけのセットをコンサートホールのステージ上に作り上げるというのも大したものです。
 ホールオペラですから幕はありません。幕間の舞台転換を見ることができたのは良かったです。ステージ上の限られた空間の中で、すべてのセットの出し入れ、転換を短時間のうちにしなければなりません。舞台セットは計算しつくされたものであり、転換の見事さに感激しました。

 出演者も多くなく、オケの編成も小規模なものでしたが、十分に満足できました。響きの良いコンサートホールであり、純粋に音楽としても堪能できました。正直言えば、あまり期待してもいなかったのですが、素晴らしい内容であり、空席が多かったのがもったいなく感じました。そして、立派な解説書が配られたのも驚きです。出演者、オケの楽員、裏方さんまで写真入であり、あらすじのマンガのほか全編の楽譜まで載っている懲りようはたいしたものです。

 今日の公演は全国ツアーの2日目。これから長い旅公演が続きます。公演の成功を祈りたいと思います。

 

(客席:C4−5、S席:会員割引10800円)