奥村 景 & 大滝 俊 デュオリサイタル
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2010年4月3日(土) 14:00  だいしホール
 
チェロ:奥村 景
ピアノ:大滝 俊
 
 
J.S.バッハ:無伴奏組曲第2番 BWV1008  (奥村)

ベートーヴェン:チェロソナタ第4番 op.102 No.1 (奥村、大滝)

ヒナステラ:パンペアーナ2番 op.21 (奥村、大滝)

(休憩15分)

アルベニス:組曲イベリア第1巻 より エヴォカシオン、港  (大滝)

アルベニス:アストゥリアス  (大滝)

アルベニス:ナバーラ  (大滝)

ピアティゴルスキー:パガニーニの主題による変奏曲  (奥村、大滝)

(アンコール)
アルベニス:パヴァーヌカプリチオ  (大滝)
ボッケリーニ:ロンド  (奥村、大滝)
 
 

 4月を迎え、漸く新潟も春を迎えようとしています。晴れたり、曇ったり、雨が降ったりと落ち着かない天気ですが、春到来を感じます。桜の開花ももうすぐでしょう。
 こんな土曜日ですが、今日は仕事が休みの週なので、どうしようかと悩みましたが、結局このコンサートに行ってきました。
 チェロの奥村さんとピアノの大滝さんのデュオコンサートですが、二人とも新潟出身の新進気鋭の若手音楽家です。奥村さんは御存知奥村ファミリーの一員であり、2008年9月に、アンサンブル奏音の演奏会で聴いたことがありますが、大滝さんのことは知りませんでした。大滝さんはスペインに留学し、最近CDを出したとのこと。そのためかスペインがらみの曲目があり、興味深く感じました。

 当日券を買って入場。客の入りは3分の2程度でしょうか。結構空席があり、ゆったり聴こうと空いている場所に席を取ったのですが、空席があるに関わらず、わざわざ私のすぐ隣に密着して席を取る人がいてビックリしました。

 最初は奥村さんのバッハの無伴奏組曲です。緊張した様子が伝わってきて、ちょっと単調なようにも思いましたが、チェロが良く鳴っていて、音量豊かなのには驚きました。ときどき異音が聴こえたのが気になりましたが。
 続いて大滝さんと二人でベートーヴェンのチェロソナタ。良い演奏だったと思いますが、不難でインパクトとしては少なかったかもしれません。
 そして前半最後はヒナステラが演奏されました。初めて聴く曲ですが、二人とも本領発揮したようで、演奏もキレがあって良かったと思います。

 後半は大滝さんのピアノでアルベニスが3曲演奏されましたが、さすがにスペイン帰りだけあって、聴かせてくれました。ピアノやホールの響きが少し暗かったですが、十分に楽しめた演奏でした。
 最後は二人でピアティゴルスキー。最後を飾るにふさわしい熱のこもった演奏だったと思います。曲としては長くなく、もう少し聴きたいところでした。
 アンコール最初は大滝さん出てきて1曲演奏しました。明るく軽やかな曲であり、良い演奏でした。続いて二人で出てきて挨拶があり、ボッケリーニのロンドで終わりになりました。これは良かったです。二人ともアンコールが一番良かったかも・・・。

 二人とも初々しさが感じられ、好感度満点ですが、もう少し弾けるような若さ、明るさがあったら良かったのではないかと思います。私の席では、チェロもピアノも音が響きすぎて、音量豊かではありましたが、音色的には濁りが感じられました。
 これからさらに研鑽を積まれ、活躍されるものと思います。9日には東京で同じプログラムのコンサーートが開催されますが、盛況となりますよう期待したいと思います。
 

(客席 F−7、全席自由:2000円)