山本真希 オルガンリサイタルシリーズ 
グレンツィングオルガンの魅力 No.9 オルガン交響曲
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2010年3月6日(土) 17:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
オルガン:山本真希
 
 
 
ヴィエルヌ:オルガン交響曲 第3番 嬰ヘ短調 作品28


(休憩20分)


ヴィドール:オルガン交響曲 第6番 ト短調 作品42/2 より 第2楽章

フランク:交響的大作品 嬰ヘ短調 作品17
 
 

 新潟の音楽ファンには絶大な人気を誇る山本さんのリサイタルです。りゅーとぴあの専属オルガニストの契約が2年間延長され、皆さんほっとしたことと思います。毎回意欲的なプログラムで素晴らしい演奏を聴かせてくれますし、チャーミングで親しみやすい人柄もあって、オルガンを身近なものにしてくれました。新潟の音楽文化向上に寄与した功績は賞賛すべきものと思います。
 と、勝手に応援している私は、万難を排して聴きに行かねばなりません。仕事を切り上げ、ホールへと急ぎましたが・・。チケットがない! 車の中のバッグに各種のチケットを入れておくのですが、見あたりません。セット券を買っているのであるはずなのですけれど・・・。うーん、どこに行ってしまったのでしょう。仕方ないのでチケットを再購入することとなりました。

 ホールに着くと怪しげな雰囲気です。ロビーにはひまわりの造花を持った若者が大勢あふれています。SOPHIAというロックバンドのコンサートが劇場であるためのようでした。これとは対称的に、隣の新潟県民会館には熟年のオバサマ方で賑わっており、玄関前に露店まで出ていました。何かと思って見に行ったら、氷川きよしのコンサートでした。スタジオBではNoism1の公演がありますし、大にぎわいの土曜日の夕方となりました。

 さて、他の会場とは別に、少数精鋭の紳士淑女が集まったコンサートホールはほどほどの入りというところでしょうか。オルガンのコンサートとしては良い方じゃないかと思います。私はオルガンに関しては良い席という3階Jブロックに席を取りました。

 さてヴィエルヌのオルガン交響曲で開演となりました。山本さんが椅子に座るなり、いきなりの大音響にびっくりし、豪華絢爛なオルガンの響きに感嘆しました。中間の楽章は緩やかで、疲れのたまった私には癒しのひとときとなり、まどろみの世界に誘われました。終楽章で再び我に帰りました。

 後半はヴィドールで始まりましたが、緩徐な第2楽章だけの演奏で、少し物足りなく感じました。最後はフランクの大曲で、大オルガンの醍醐味を味わうことができました。

 アンコールなしで、前回同様に6時半で終演となりました。時間的には物足りない感じもしますが、演奏としましては、濃厚な曲であり、お腹いっぱいでした。いずれの曲も初めて聴くものであり、演奏の質として良いのか悪いのか判断できませんが、オルガンをホールいっぱいに鳴らし、豊かな音の洪水を体験させてくれました。相当な難曲であり、超絶技巧を要し、ひとりでこれだけの曲を弾き通すのは大変だろうということは素人の私にもわかりました。欲をいえば、山本さんの挨拶があったら良かったように思います。来年度のリサイタル予定はまだ発表になっていませんが、次はどんな曲を演奏してくれるのか楽しみです。
 

(客席:3階 J3−14、全席自由:1800円、会員割引)