新潟メモリアルオーケストラ 第17回定期演奏会
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2007年9月24日(月) 14:00 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮:山岡重信
 
ブラームス:大学祝典序曲

R.シュトラウス:交響詩「ドンファン」

(休憩15分)

ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」

(アンコール)
ブルックナー:交響曲第7番 第3楽章より トリオ

 
 

 さすがに彼岸を過ぎると過ごしやすくなります。爽やかな晴天は心も晴れます。今日は個人的に、密かに楽しみにしていたコンサートです。
 新潟メモリアルオーケストラは、新潟大学管弦楽団のOB、OGによって作られたオケですが、毎年この時期に、無料の定期演奏会を開いています。無料というのも魅力的ですが、もっとすばらしいのは演奏する曲目です。日頃聞けない曲やまさかというような大曲を演奏してくれるので、楽しみなのです。今回もブルックナーの4番を演奏してくれます。先日東響定期で7番を聴いたばかりですが、興奮も冷めないうちに4番が聴けるなんて、意外にも新潟も文化都市だなあ、などと感慨にふけっています。

 東堀の某ラーメン店で昼食をとりましたが、スープが濁っていて、いつもの美味しさを感じなかったのが残念でした。
 いつもの駐車場に車をとめ、りゅーとぴあへの道を急ぎました。今日は県民会館で行事があるらしく、たくさんのグループが公園の芝生の上でお弁当を広げていました。木陰でお昼を食べるに、ちょうど良い陽気です。
 ホールに入ると、S席エリアは混み合っていますが、その他はガラガラです。今日は空いていた3階正面に席を取りました。眺めも音も良い結構好きな場所です。

 開演時間前から楽員がパラパラと入場し、音出しをしています。次第に人数が増え、開演時間に全員が揃いチューニングとなりました。こういうのも珍しいですね。
 1曲目は「大学祝典序曲」。ちょっと調子が出ないのか、練習不足なのか、アンサンブルが良くなく、ちょっと残念な点もありましたが、山岡先生のゆっくり目の堂々とした演奏は聴き応えがありました。超個性的な演奏で、終了間際にあまりに長い休止が入ってフライングの拍手まで誘ってしまいました。
 2曲目は「ドンファン」です。これはすばらしい演奏でした。名演といって良いでしょう。特に管楽器の皆さんがすばらしく、見事なオーボエのソロには聴き惚れてしまいました。

 休憩後はいよいよ「ロマンティック」です。最初のブルックナー開始、その後のホルンのソロが見事に決まり、名演を決定付けました。緩徐部での弦のアンサンブルが若干乱れていたのは残念でしたが、ホルンを初めとする管楽器がすばらしく、見事なブルックナーサウンドを形作りました。山岡先生の個性あふれる期待通りの名演奏だったと思います。でもやっぱり長いですね。
 少し不思議に思ったのは楽器のバランス。チェロとコントラバスに比してヴァイオリンが少なく、ひ弱に感じてしまいました。ステージ上の配列も、指揮者の右手に3分の2が固まり密集しているのに比して、左手には3分の1しかいないので、ステージがガラーンとしていました。バランスが取れていたらもっと聴き映えが良かったかも知れません。

 このような大曲の後にはアンコールは不要と思いますが、ブルックナーの交響曲7番第3楽章の一部が演奏されました。しかし、やっぱり不要だったかも知れません。

 こんなにこってりしたコンサートを無料で聴かせていただいて、感謝にたえません。ありがとうございました。来年の演目は何とマーラーの3番!です。おそらく新潟初演じゃないでしょうか? もう今から待ち切れません。楽しみだなあ・・・。来年も必ず聴きに行きますから、頑張ってくださいね。
 

(客席:3階 I 2-11、無料)