東京交響楽団 第16回新潟定期演奏会
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2002年5月19日 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮:飯森範親
ピアノ:アレッシオ・バックス
 
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品32

(アンコール) 
スクリャービン:左手のための前奏曲作品9-2

(休憩20分)

西村 朗:東アジア幻想曲

レスピーギ:4つの交響的印象「教会のステンドグラス」

(アンコール)
レスピーギ:古代舞曲とアリア第3番 第1楽章

 
 
 

 春真っ盛りではありますが、天候不順。昨日までは雨続きでしたが、今日は何とか回復。家族と別れ、ちょっと肌寒い中、会場に赴きました。

 ホールに入ると既に飯森さんによるプレトークが行われていて、話を聞こうと思いましたら、ちょうど終わるところでした。ちょっとタイミングが悪かったようです。
 会場は例によって3階席に空席が目立ちますが、いつもの入り。ステージ中央にはスタインウェイのピアノが置かれており、オルガンの所には明かりがついています。パンフレットを見てみたら、レスピーギでオルガンが使われるようです。ちょっと期待感が沸きます。

 楽員が登場してチューニング。本日のコンマスは大谷さんです。飯森さんとバックスが登場して演奏開始。なかなか若々しい演奏です。重苦しくなく爽やかな印象を受けました。
 初めは乗り切れていない印象だったのですが、だんだんエンジン全開。元気いっぱいに演奏終了。オケもしっかりとサポートして楽しめた演奏でした。アンコールは左手だけの演奏。なかなか憎い選曲であり、演出でした。

 休憩の後、後半1曲目は、西村の「東アジア幻想曲」。2001年10月に、スロヴァキアで初演され、今回が日本初演とのことでしたが、厳密には昨日東京で演奏しているので、新潟は2回目ということでしょうか。
 現代曲は精神的緊張を強いられることが多く、なじみにくいのですが、今日は音の響きが美しく、珍しく楽しむことができました。日本的な響き、雅楽の響きが快く感じました。演奏後作曲者が登壇してカーテンコール。こういう曲は新潟では東響定期でしか聴けないですし、聴く機会を与えられたことを感謝すべきでしょう。

 最後はレスピーギ。レスピーギのオーケストラ曲といってもローマ3部作しか知らないので、実は期待もしていませんでした。しかし、抒情的なメロディーライン、色彩感豊かな音色、となかなか親しみやすく、美しい曲でした。終曲はオルガンも活躍し、楽しめた演奏でした。アンコールはやはりレスピーギで、しっとりと弦楽の美しさを堪能させてくれました。

 前回の定期はちょっと期待はずれだったのですが、今回は楽しめて良かったです。満足感を胸に柏崎への道を急ぎました。 
 

(客席:2階Cブロック右)