柏崎フィルハーモニー管弦楽団 第10回定期演奏会
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2001年10月13日 柏崎市市民会館
 
指揮:若井道夫
 
ベートーベン:交響曲第2番ニ長調 作品36

(休憩)

スッペ:「軽騎兵」序曲
レハール:「金と銀」
マスネ:タイースの瞑想曲
ヴェルディ:歌劇「椿姫」第1幕前奏曲
ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲

(アンコール)
J.S.バッハ:G線上のアリア
浜千鳥

 
 
 
 いつも新潟市でのコンサートを中心に紹介していますが、今回は職場のある柏崎でのコンサートです。柏崎市のアマチュアオーケストラの柏崎フィルの定期演奏会ですが、今回は第10回を数えます。実は、1992年の第1回定期演奏会をたまたま聴いており、実に9年振りに聴くことになります。
 今回の定期演奏会を聴くのも、実はたまたまです。柏崎で暮らしていながら(単身赴任なのです)、定期演奏会があることは全く知らなかったです。柏崎フィルのホームページをたまたま見て、偶然定期演奏会があることを知ったのです。音楽好きを自認している私が知らなかったくらいですから、関係者以外の一般の人は知らなかっただろうと思います。しかし、柏崎のような小さな地方都市にオーケストラがあるなんてすばらしいことです。

 今日は休日なのですが、例によって仕事。行けるかどうかわからなかったのですが、仕事が6時半に終わって、7時開始のコンサートに行くことができました。会場は市役所隣の古ぼけた市民会館。定員1113人のホールですが、客席は1/3位の入りで、少々寂しいです。

 前半はベートーベンの第2番。弦の人数が少ないためか、厚みに欠けるサウンド。アマチュアの危うさの中で演奏が進みます。第2楽章はけっこう美しい演奏でしたが、会場を母子が歩き回り、子供の話し声が響いて興ざめ。第3楽章、第4楽章は、毛羽立つ弦にこちらの耳も慣れ、盛り上がりの中で終了しました。緊張感に満ちたいい演奏であったと思います。私の前席の方々は楽章毎に一生懸命拍手されていました。

 休憩の後、後半はポピュラーな小品が続きました。演奏もこなれており、安心して音楽を楽しむことができました。スッペ、レハールとオーケストラの楽しみを伝えてくれました。サウンドも美しかったです。
 ハープの音がするのですがステージ上にハープはありません。キーボードを使用していたようですが、アマチュアでは仕方ないでしょう。
 タイースの瞑想曲は、ゲストコンサートマスターの三溝健一氏が美しい独奏を披露。伴奏としてのオケも美しい響きでした。ただ、次の「椿姫」はちょっと練習不足。特にチェロは崩壊寸前。曲を聴くという雰囲気にならなかったのは残念でした。最後の「運命の力」は最高の熱演であり名演奏でした。アンコールの2曲もすばらしい演奏でした。

 一貫して弦の危うさが気になりましたが、G線上のアリアでは弦楽の美しさを披露。何とも皮肉です。最後の曲名はどうしても思い出せません。柏崎市民なら誰もが知っている曲のはず。何せ、毎日夕方6時にこの曲が市内全域に流れていますから。でも、何という曲だっけ?(→浜千鳥でした。このHPをご覧の方から教えていただきました。ありがとうございました。)

 ともあれ演奏はアマチュアとしてはそれなりの演奏であり、楽しむことができました。ただし、入場料:当日券1200円はちょっと高いかな。宣伝不足もあり、客の入りが悪かったのも残念。この町にオーケストラがあるなんて、自慢できると思うのですが。