〜バッハ没後250周年記念チャリティーコンサート〜
バッハ・オルガンスペシャル 〜渡辺貞夫・バッハに挑む〜
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2000年7月28日 新潟市民芸術文化会館コンサートホール
 
オルガン:マテオ・イムブルーノ
サックス:渡辺貞夫
ピアノ:大塚直哉
 
前奏曲とフーガ ハ長調 BWV547
イタリア風のアリアと変奏 イ短調 BWV989
トッカータとフーガ ニ短調 BWV565

    (以上オルガン独奏) 

(休憩)

シチリアーナとアレグロ
フルートとチェンバロのためのソナタ 変ホ長調 BWV1031 より
フルートとチェンバロのためのソナタ BWV1035

    (サックス&ピアノ)

無伴奏フルートのためのパルティータ

    (サックス)

アンコール3曲

(チャリティー贈呈式、インタビュー)

協奏曲 イ短調 BWV593
トッカータとフーガ ハ長調 BWV566

アンコール2曲 (オルガン独奏)

 
 
 
 7月28日は、バッハの命日だそうです。世界中でいろんな催し物が行われますが、当地新潟では、オルガンのコンサートが行われました。
 バッハ・オルガン・スペシャルと題されたコンサートは12回目を迎えた歴史あるものだそうですが、今回は、「渡辺貞夫バッハに挑む」という副題が付けられ、世界のナベサダがバッハを演奏するというのが話題でした。そのためか会場にはジーパン姿のいつものクラシック・コンサートとは違った客層も多く見受けられました。バッハを聴きに来たというよりナベサダを聴きに来た人たちが多いように思われました。残念ながら客席には空席がかなり目立ちます。

 オルガン独奏でコンサートが開始。ナベサダが出てこないので、がっかりしたような空気が会場に漂います。演奏風景がステージ上に設置されたスクリーンに写されるはずでしたが、プロジェクターのトラブルのため何も写りません。会場に白けた空気が漂う中、演奏が進みます。拍手もまばら。前半最後のトッカータとフーガでは、パイプの弁が開きっぱなしになるというあってはならない致命的トラブルまで発生。奏者は演奏終了とともにさっさと引き上げ、カーテンコールもなく前半終了となりました。

 後半になって、やっと渡辺貞夫登場。タキシード姿で、ピアノ伴奏による正統的なクラシック奏者としての演奏です。ジャズ奏者ナベサダに期待した人たちにとっては意外だったかもしれません。柔らかな音色は引き込まれるものはありましたが、アンコールが一番盛り上がったというのも皮肉です。

 渡辺貞夫の出番が終わったところで、TENY(テレビ新潟)の事業部の人(昔アナをしていた駒形さん)が出てきてチャリティーの贈呈式。コンサートの収益金で、中国の学校に楽器を贈るんだそうです。

 その後は再びオルガン演奏。バッハ・オルガン・スペシャルという題名の通り、やっぱりオルガンのコンサートだったのですね。でも、渡辺貞夫の出番が少なかったのは残念でした。
 アンコールになってようやくプロジェクターが作動。時すでに遅し。アンコールの最後は、前半トラブルのあったトッカータとフーガニ短調で締めました。やはり奏者としても気になっていたんでしょうねえ・・。今度は盛大な拍手を受けて演奏が終了しました。

 「渡辺貞夫・バッハに挑む」という副題からすれば、今ひとつ盛り上がらなかったというのが正直な感想です。ジャズにアレンジした方が面白かったと思うし、それに期待していた人も多かったんじゃないかと思います。